『アバター』を追いかけられない日本〜日本映画産業論その5〜
『アバター』はすごいねと書いた。確かにそこには、映画のこれからに対するひとつの答えを見た気がする。 でも、ではそれは日本映画も共有できる答えなのかといえば、そうではないなあと思う。というか絶望してしま…
コピーライター・境 治が、焼け跡になりつつあるこの国のクリエイティブ業界で、新たな理念を模索するブログなのだ!
『アバター』はすごいねと書いた。確かにそこには、映画のこれからに対するひとつの答えを見た気がする。 でも、ではそれは日本映画も共有できる答えなのかといえば、そうではないなあと思う。というか絶望してしま…
3D映画に対してぼくは懐疑的だった。疲れるし。でも『アバター』は疲れなかった。ああ、3Dってこういうことなんだ、と思った。これまでの3D映画が、ちょっと勘違いしてたんだ。3Dの価値は、飛び出すことじゃ…
アメリカと日本では映画産業の中での作り手の地位や立場がちがうらしい。そうとう、根本的にちがうみたい。それは、映画とテレビの歴史のちがいによるみたいなんだね。 はい、ここで話が早い別のページを読んでくだ…
アメリカの場合、興行収入から直接作り手に還元されるらしいんだわ。 これをはっきり知ったのは『メイキング・オブ・ピクサー』という本を読んだ時だった。 この本はすごく面白くって、ピクサーという会社の生い立…
前回のシミュレーションの例は、製作費が5億円、興行収入が30億円だった。 これはものすごく幸福な例だ。どれくらい幸福なのかというと。 日本映画製作者連盟という団体が毎年1月末に、前の年の日本映画のデー…
興行収入はなかなか作り手に還元されないぜ、という話を書いてきた。 しかし書いている事例が悪いんじゃないの?うん、それはある。トントンじゃあねえ。 じゃ、こうしよう。思いきって、興行収入が20億じゃなく…
興行収入で20億円のヒットとなった、というケースを例に語ってきた。言っとくけど別にこれ、特定の作品じゃないからね。あくまで一般論。 製作費は5億円と仮定した。そうすると劇場からの収入では出資者である&…
前回、20億の興行収入の映画が、そのあとどうなるかを書いた。製作費に5億円かかってたとしたらプラマイゼロだぜ! 実際にはDVDで利益が出たりはするので、がっかりしなくてもいいよ。あくまで興行収入、つま…
さて、日本映画産業論と銘打ったからには、映画の話を中心に書いていくよ。でも、映画の話は他のすべてのコンテンツ産業とかなりからみあっているんだ。 で、ここで問題です。興行収入はどう還元されるか。例えば、…
番組を見て驚いた。中国は国策として文化産業を奨励しはじめたのだそうだ。その動きに添って、中国映画人たちが北京に集結している。製作費25億円の大作が製作されているというのだ。 ほんの少し前まで、中国は映…