さてここからは、昨日紹介したインフォグラフィクスのひとつひとつを掘り下げて解説していこう。
インフォグラフィクスのトップは、選手のツイート数ランキングだ。
見ての通り、内村航平がトップだ。ソーシャル上でも金メダル!何しろ、実際の競技でも金メダルとったし、期待度も高かった。一方、予選で調子を崩しハラハラさせたこともツイート数を増やしたかもしれない。もちろん、さわやかイケメンであることも大きな要素だろう。
そのあと、2位3位とサッカー選手が続いている。インフォグラフィクスでは、メダルを取った選手に金銀銅メダルのアイコンを添えてありわかりやすい。すると、メダリストではない選手は男子サッカー選手であることがわかる。テニスで大善戦した錦織が例外的に入っているが、ランキング上位で非メダリストなのは、ほぼ男子サッカー。
このオリンピックは、日本としてはとにかくサッカーだったのだ。優勝候補だったなでしこジャパンはもちろんだが、男子サッカーも思いの外勝ち進んだ。そこに日本人として興奮していたことがこの結果からよくわかる。
それから、Twitterは、やはり若い世代が中心だ。そしてサッカーが好きな若者は多い。この世代的なシンクロも、男子サッカー選手の順位を押し上げているのだと思う。
そして、これはひとつの仮説だが、サッカーはTwitter向きな競技だ、ということもあるのではないだろうか。1時間半の長い競技時間。陸上や競泳のような他の競技は一瞬で終わってしまう。Twitterで盛り上がるのも、一瞬になってしまう。でもサッカーは1時間半の間、盛り上がり続けるスポーツだ。攻め込まれては盛り上り、攻め入っては盛り上り、ラフプレイに盛り上り、もちろん得点シーンで盛り上がる。
ソーシャルメディア登場以前から、サッカーではスタジアムのスクリーンで海外の試合を観て盛り上がる”パブリックビューイング”がしばしば行われてきた。スポーツバーでワールドカップの試合を観ながら盛り上がっていた。もともとソーシャル的な観戦が根づいていたのがサッカーだった。史上初のソーシャルオリンピックで盛り上がらないはずはない。
もうひとつ注目したいのが、なでしこジャパンの澤選手や宮間選手より、男子サッカー選手の方がぐんとランキングが上位にあること。これも検証できてはいないが、予想外に勝ち抜いて決勝トーナメントに参加できた。そのことがファンを熱くさせツイート数を増やしたのではないだろうか。
今回のオリンピックを盛り上げたのはサッカーであり、サッカーこそTwitterにぴったりな、ソーシャルテレビ視聴にふさわしい競技なのだ。
と、いうことがまずわかったね、ってことで、また次回へ続きますよー。
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