”中間”にイノベーションが生まれる〜第四回リアル境塾レポート〜

少し時間が経ってしまったけど、10月29日(土)に第四回リアル境塾を開催したので、そのレポートを書いておこうと思う。

境塾って何なの?って人は、以下の記事をざっと読んでもらえるとわかる。
「第一回・リアル境塾」をやることになったよ
「第一回・リアル境塾」盛況だったし楽しかったし
報告:「第二回リアル境塾」盛り上がらないはずはなかった
第三回リアル境塾を終えて〜やるべきことは、はっきりしてきた!〜

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それから、番外的にやったBAR境塾についてはこの記事。

さて、第四回のゲストは「新・週刊フジテレビ批評」のプロデューサー、福原伸治氏。8月に「テレビは生き残れるのか」をとりあげてもらい、ぼくも出演した。その際、ぼくの催しにゲストで来てもらえませんかとお願いしたのだ。それがこの度、実現した。

そして今回はオープンな呼びかけはせず、かなり絞った形で参加を呼びかけた。少なめの人数で、濃い勉強会としてやってみることになったのだ。前半は福原氏がPowerPointを使ってプレゼンテーションする。後半はそれを受けて、参加者をグループに分けてディスカッションしてもらう。そんな構成で試しにやってみた。

このやり方なら参加者全員が”参加する”気持ちになってもらえる。コンサル経験のある@vegevege13発案の手法で、皆さんそれなりに楽しんでもらえたんじゃないかと思う。ただ、ディスカッションの時間が足りなくてやや不完全燃焼になったみたい。そこは今後への課題。

さてここでは、福原氏のプレゼンテーションの概要と感想を書き留めておきたい。

福原氏はフジテレビ80年代後半の深夜番組イノベーションの頃、「アインシュタイン」という科学(?)番組をつくり、その成果をもとに90年代前半に「ウゴウゴルーガ」を制作している。その頃の映像も見せてもらったのだが、いま見ても新鮮だった。”バーチャルスタジオ”上で出演者が演技をする手法は、当時は誰もやったことのないものだ。ウゴウゴルーガでぼくたちは、「CGをあえて安っぽく使うからこその面白さ」に驚愕した。ある意味、福原氏の”作家性”とも言える、今にも通じる手法だ。

2000年代に入ると、ネットをどん欲に取り込んで番組づくりをはじめる。「秘密倶楽部o-daiba.com」などではいまで言う”放送と通信の融合”の試みを自由闊達に実現しているのだ。

プレゼンテーションは、そうした彼の番組作りを題材にテレビのこの20年間の変化を追っていき、今後どうなるのかと問題提議するもので、かなり知的に興奮させられるものだった。そしてその問題提議の中で、重要だなと思ったのが”中間”という話だ。

今後のテレビの進化は、”中間”で起こるのではないか、というのだ。例えば、テレビの進化はテレビそのものの進化ではなく、テレビとPCの”中間”領域の端末であるスマートフォンやタブレットが引き起こすのではないか。あるいは、テレビ局とネット企業の”中間”にあたる組織がもしできたら、そこからメディアの進化が起こるのではないか、と。

このところ何度か書いているスマートテレビ研究会でも、スマートテレビはレコーダーやタブレットの連携で実現するのかもしれない、という意見が出てきている。それとかなり近い話だと思った。

イノベーションは周縁から起こる。あの「イノベーションのジレンマ」の考え方からしても、そうなるのが当然だ。つまり、テレビそのものは、テレビを進化させられない。だからと言って、テレビの進化をネットが引き起こすわけでもないのだろう。テレビでもネットでもないもの(あるいは、テレビでもネットでもあるもの)こそが、テレビとネットを進化させ融合させるのかもしれない。テレビ局でもネット企業でもない企業(あるいは、テレビ局でもネット企業でもある企業)がテレビを進化させる事業体になるのかもしれない。

テレビでもありネットでもあるコンテンツ制作、あるいはそう言える広告の仕組み。ぼくたちがいま取り組んでいることも、そう言える気がする。そこにイノベーションは芽生えるのだろうか。新たなマネタイズと、新たな面白さが、そこに発生するのか。いや、ぼくたちが、発生させないといけないんだな。

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