メディアについて教えに行ったら、メディアについて教わった。

このところ、日々いろんなことがあるのでブログに書くのが追いつかない。とにかく書いとかなきゃ、ってことで、大阪に行った話を書くよ。

先週の金曜日、大阪で学生さんに一日講義をしてきた。へー、本を出すと大学で講義しちゃったりするんだ、と思うだろうけど、実は本を出したことは直接的には関係ない。その大学で教えている方に依頼された、社会人を先生とする催し(研修、って言ってたかな)に、Twitterでの友人たちともども呼ばれたのだった。だから、本を出したから呼ばれたわけじゃないのね。

ぼくの場合はコンテンツ制作の実際などをしゃべってくれればいい、と言われたので、自分の仕事の経験をベースに、そこに『テレビは生き残れるのか』に書いたことも混ぜ込んで講義をした。

メディアについて教えるので、学生さんたちのメディア接触についても教えてもらおうと、12人の学生に簡単に尋ねた。「新聞読んでる人ー!」・・・ひとり、ふたりくらい。まあ、それはそうだろうね。「ラジオをよく聞く人ー!」シーン・・・ありゃあ・・・

驚いたのは次の質問「マンガ雑誌定期的に読む人ー!」・・・シーン・・・ええー???!!!

よく、若者のテレビ離れと言うけど、いまの若い人はマンガだって読まない。これはちょっと衝撃だった。いやちがうか。マンガは単行本で読むのだそうで、雑誌は買わない。ジャンプ買ってる学生もいなかった。

マンガ雑誌ってぼくが若い頃は、週に三〜四種類は買ってた気がする。いまはもう、買わなくなったけど、つい最近まで買っていた。でもいまの学生さんははなっから雑誌は買わないのだ。

マンガ以外の雑誌も、買わない人が多い。野球好きだから週刊ベースボールとか、そういう雑誌は買うけど、いわゆる一般誌やファッション誌は買わない。

さて問題のテレビ。「テレビを少しずつでも毎日見る人ー!」・・・シーン・・・「週に二三回は見るかなーって人ー!」これでやっと3人ぐらい手を上げた。では何を見るか?・・・「何を見ると言うより、ごはんを食べる時に、なんとなくついてるから見るという感じです」なるほどね。「日曜洋画劇場と金曜ロードショーと、土曜プレミアムが映画の時は見ます」これは映画好きな青年。

あれ?みんなドラマとか見ないの?おじさん大好きなんだけど。「・・・見ないですね・・・あまり面白そうなのないし・・・」えー?!あんなに面白いのに。『それでも、生きていく』とか見てみろよー。

ではやっぱりデジタルなんだな。デジタルネイティブとか言われる世代だもんな。「PCをもっぱら見るって人ー!」・・・「はい」・・・あれ?ひとり?ひとりだけ?

「情報源はもっぱらケータイだって人ー!」「はい」「はーい」「はい」「はい」(ほぼ全員)・・・うーん、わかりやすーい。ようするに、ケータイなんだな。・・・「あ、スマートフォン持ってる人は?」「はい」「はーい」えーっと・・・5人ぐらいかな?・・・なるほど。なんだか、調査データ通りだなあ。

まあ、目新しいことでもないんだろうね。若者は新聞読まない、テレビ見ない。ひたすらケータイで、そろそろスマホ。ただ、こうして実際に聞いてみると衝撃だった。そこまでテレビ見ないんだ。

ただ、面白かったのが、午後に出した課題(○○をもっと売るにはどんなコミュニケーションをすればいいか)の中で「あやまんJAPANを起用する」というのがあった。をいをい!テレビ見ないのにどうしてあやまんJAPAN知ってるんだ?

そこにはテレビとネットと若者たちの新しい関係があるんだろう。あやまんJAPANのようなキワモノはテレビに出てくるとネットでも話題になり、ネット中心の若者の興味をそそり、たまたまつけたテレビで現物を見る、というような流れなのだと思うんだ。学生たちに聞いても、きょとんとしながら「え、だって人気ありますよね」と答えるだけ。どういう経路で知ったかもわからない。それくらい普通の情報流通の結果なんじゃないか。

テレビを見ないのは、テレビが嫌いなわけでもないし、テレビで人気なものを排除するわけでもない。ただ、生活習慣の中心にテレビが存在してない。それだけなんだ。

さて一方で。

「mixiやってる人ー!」「はい」「はーい」んーと、7人かな?まあそんなとこね。「はい、では、Twitterやってる人ー!」・・・「はい」・・・あれ?・・・たったひとり。うーん、そうなの?12人いてたったひとり?おかしくない?・・・「じゃあ、Facebookやってる人ー!」・・・・ん?・・・・・・ゼロ?・・・・・・ゼロ!・・・・・・「あのお、先生」とさっきTwitterやってると答えた子。「はい、なにかな?」「あの・・・Facebookってなんですか?」・・・・・・・ええええええーーーー?!・・・・

脳天を金槌で強く殴られたような衝撃を受けた。そんなもんなのだ。いや、もちろんこれから彼らも使うようになるんだろうね。就職活動をはじめたら。それにしても、イメージとしては、いまの大学生はこぞってTwitterやFacebookを使っていると、思い込んでいたのだけど。イメージだった。Twitterで大学生をたくさん見かけたり時にはやりとりしてきたし、そういうイメージを抱くのも当然だけど、十数人の大学生を見かけたからって、全員なわけないもんね。相当新しもの好きで、ネットにもどんどん入っていく若者がいっぱいいるのはいるけど、まだまだアーリーマジョリティ。レイトマジョリティはもっといっぱいいっぱいいるんだね。

なんかさあ、ソーシャルメディアだコミュニケーションの革命だー!と騒いでも、それってまだまだまだまだマイナーな存在で、ほんとに世の中に影響力をもたらすのはあと何年か先なのかもね。そんなもんだろう。

そういう、当たり前のことを、教えに行ったら逆に教わったね、というお話の巻、おしまーい!

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