これから何が起こるのか〜メディア事変その38〜

なにげに書いたけど、メディア事変、として書きはじめたこのシリーズも、メディア維新と書きたくなってきた。それくらいのことがいま、起きようとしている。

グラフを作ったんだよ。

これは何かと言うと、まず07年の数字は電通が今年の2月に発表した”日本の広告費”のメディア別の数字だ。上から、テレビ・ラジオ・雑誌・新聞・インターネット・プロモーションの順番。

そして、08年と09年は日経広告研究所のサイトで今年の7月に発表された”08年度の広告費予測”から導き出したもの。新聞15%減、雑誌6%減、ラジオ0.4%減、テレビ5.7%減とあるので、08年はほぼそうなると言えるでしょ。09年もまったく同じだと仮定して計算式を入れてでき上がったグラフってわけだ。

インターネット広告費は別のところで予測値としてあった25%増、プロモーション費は3%増としてみている。

そうするとね、テレビ広告費は07年1兆9981億円だったのが09年には1兆7768億円になる計算。同じように、新聞広告費は9462億円だったのが6836億円になるし、雑誌広告費は4585億円が4051億円になる。インターネット広告費は6003億円が9008億円になる。

あくまで試算だよ。

でも、来年も今年と同じような傾向になる、って感じはする、でしょ?

とは言えただ数字見てもわかりにくいね。じゃあテレビ広告費の07年と09年の差額を見てみよう。2200億だ。

テレビ東京の今期の売上予想は1182億円。テレビ朝日は2515億円。

つまり、テレビ東京2年分、テレ朝でも一年分の売上げが消えうせる計算ってこと。

同じように、新聞広告費の07年と09年の差額は2626億円で、日本経済新聞社の年間売上高は約2000億円、朝日新聞社は約5700億円だ。日本経済新聞社1年分強、朝日新聞半年分の売上がやはり消えうせることになる。

早合点しないでね、テレ東やテレ朝がなくなるとか、日経がなくなると言いたいわけじゃないよ。ただそれくらいの金額が2年間で減少するってこと。

民放キー局や全国紙がなくなりはしないけど、それぞれの業界で弱いところがどんどん弱っていくだろう。

そして大手マスコミも、やっぱり力が弱くなる。体力が弱まる。

マスコミの力が弱まると、そこに頼っていたいろんな会社も困るだろう。いろんな会社の中には、クリエイティブを生業としていた会社も当然、入る。

つまりね、メディアとクリエイティブに関わるみんなが、みーんな、困ったことになるわけ。

もはや、電通もフジテレビも講談社も朝日新聞も、そしてCMプロダクションもデザイン会社も、フリーの大御所も、ない。だからと言って、新進気鋭の制作集団も、若手クリエイターも、ない。みんな、同じように、サバイバルだ。

いや、しまったな。”これからどうなる”を書くつもりが、”サバイバルだ”みたいな曖昧なこと書いてちゃいけないよな。もう少し具体的に書かなきゃ。それと、明るいこともね、書かないとね。

それは次回。少し予告編を書くと、”これからメディアは解放される”のだよ、うん。

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