eiga.comで大高宏雄さんの連載がはじまっていた。「大高宏雄の映画カルテ 興行の表と裏」というタイトル。大高さんは映画を”興行”の側面から語ってきた人だ。映画を、そういう商売としての視点で語る言論がほとんどなかった日本で、貴重な存在だ。この連載には期待したいなあ。
さてその第一回は「3D作品の不調際立つ2011年夏興行」というサブタイトルで、この夏休みの興行を総括している。前年比8割だったそうで、なんともしんどい結果になっているようだ。
映画興行は去年はすごいことになっていた。2000億円前後を行ったり来たりしていたのが、2200億円になったのだ。
えっと、このグラフは単位=百万円ですね。去年くいっと上がったのがわかるでしょ?
赤が日本映画、緑が洋画。去年は日本映画は一昨年とほとんど同じで洋画がくいっと増えた。これはほぼ、3D作品のおかげだ。『アバター』に続いて『アリス・イン・ワンダーランド』『トイストーリー3』と次々に公開された。
活況に湧いた去年に比べて8割。今年はここまでで東日本大震災の影響も出ていて8割ペースだった。夏休みは震災の影響からも脱して盛り上がってもおかしくなかった。でもやっぱり8割。このまま、秋冬も8割で終始するのだろうか。そしたら、せっかく2200億円に達したのに、逆に1800億円あたりになってしまうの?きっついなあ。
『テレビは生き残れるのか』にも書いたように、日本映画とテレビは深く関係している。テレビが元気なくなると、映画も元気がなくなってしまう。日本の映画界はそういうことになっている。
そこんとこ、どうしていけばいいのだろう。しばらく、映画の話を書いてみよっかな・・・
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