世界戦略などとお気楽に書いていたら、そんな甘っちょろい話を吹き飛ばすような出来事があった。尖閣諸島での事件と、それに対する政府の対応について皆さん批判轟々。
コンテンツ業界も中国だ、ってあまり大きな声で言う感じでもなくなっちゃった。と言うか、ぼく自身がモチベーションダウン。お気楽なこと言ってたおれって、能天気すぎたのかなー、と。
ということで、しばらく世界戦略は置いといて、しれっと別の話を書こう。
えー、先日、ビルコム社と”共同セミナー”をやりました。
ビルコム社って何でしょう?ずいぶん前にこのブログで書いた、iPadを使った広告展開を具現化したPR会社です。クリニークの『SMILE』や協和発酵キリンの『情熱の系譜』などで、”広告としてのiPadアプリ”を企画した実績がある。
その記事を書いたあと、これは素晴らしい!と思ってさっそくお会いして「iPadで一緒にいろいろやりましょう!」と意気投合し、じゃあまずは共同でセミナーやろうということになった次第。まだ若い会社で社員の方々もみんな若い!そしてイキイキしている会社です。
クライアント企業の皆さまにお声がけして、ビルコム社からはiPad展開の実績やマーケティング的な意義を解説し、ぼくの方からはここで語ってきたようなことをまとめて発表したのでした。
その時つくったKeynoteファイルの中の1ページが上の図。ここで特別サービスで公開しちゃう。
この図は、これまたずいぶん前に「ソーシャル化で変わろうとしていること」のタイトルで書いた記事に使った”図”で、けっこう反応をいただいた。いわゆるソーシャルフィルタリングでメディアやコンテンツとの接し方が変わってきていることをモデル化したもの。
そこにiPadが加わることでどうなるのかをプラスしてみた図なわけです。コンテンツとのソーシャルな接し方の入口あるいはシンボルのような役割を、iPadが担うのではないかと。これを広告として展開すればよいのではないかと、そういう提案なのですね。
日々iPadを使っていると、タブレット端末が今後、あらゆるメディアやコンテンツのゲートウェイのような役割になりそうだと実感できる。とくにTwitterを使っていると、iPadでみなさんのつぶやきをチェックし、面白そうな話題にくっついているURLをクリックし、そのサイトをiPadで見る、という循環ができてくる。実際にこの図のように、つぶやきから企業サイトにたどり着いたことは自分でも何度もあるんだ。
こういうことが普通になってきたら、広告はメディアへの投下量とともに、どれだけ人びとの話題になりえるかが重要になってくる。面白い企画であれば、いろんなメディアに合わせて展開しておき、どれもこれも広告展開の入口になるだろう。そして、その核としてのiPadコンテンツを設置しよう、となるはずだ。
そんな理屈とともに、そのセミナーでぼくが伝えたことがある。
何よりも大事なのは、「一緒に面白いことしたい!」というモチベーションだということ。いま広告は閉塞感がある。それはクライアント企業の担当者の方たちも同じだろう。でも、宣伝だのマーケティングのセクションにいる人は、ROIがどうしたとかPV数でCTRがどうのこうのの前に、面白いことしたい!という想いは持ってるんじゃないか。だったら、そこがまずいちばん大事だと思う。
面白いことしたい!という気持ちがあれば、ROIもCTRも乗り越えて、上司の皆さんのハンコも乗り越えていけるはず。もちろん必要なデータやロジックは整えた上で、ハンコもらうのに最後に大事なのは、”とにかくやりたいっす!”という情熱なのだと思う。
そんな個人的な思いを、みなさん失わないようにしましょうね、と、これがいちばん言いたかったこと。
さて、このセミナー用にKeynoteファイルをつくったのがもったいないなと思ってね。もしおれにも見せてくれよって人がいたら、どんどん見せちゃいます。ホントにここで書いてきたことまとめたものなので、何かすごいプレゼンってほどでもないのだけど。そんなのわかってるよ、って内容かもしれない。
でも、例えば「上司や同僚にiPadの可能性をわかってほしいんだよね」とか「自分の部署でのiPad活用を議論する材料が欲しい」とか、そんな題材にはしてもらえるかもしれない。ちょっと来て、そのKeynote使ってしゃべってくんない?という要望があったら、言ってくれればどこへでも行きます!
まずはこのブログの左上の方にある”メッセージ”というメニュー(プロフィール欄のすぐ下)でコンタクトしてみてください。遠慮はいらないからね!
さて、それにしても「世界戦略」のつづき、どうしようかな・・・書く気がわいてきたら、また、そのうち、ね・・・
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参考になりました^^
今日、Y社の新聞紙面をみて愕然とした。36面中何と17面が広告紙面ではないか!うち、全面広告が9面も占めているのだ。3000円以上の購読料を取っておきながら、半分も見せるのかよと言いたくなる。月500円位で見れる「iPad電子新聞」をだれか発行してくれないか!絶対に流行ると思うよ。我々団塊の世代は680万人いるだが仕方なく惰性でみているが、こんな情報の少ない新聞をインターネットに親しんだ若者は絶対に取らないだろう。新聞社様よ、あと5年位でリタイア組の顧客はいなくなると覚悟してね。