ビジネスモデルは見えてきてる、つもり〜一周年オープンセミナー盛り上がった!〜

このブログで何度も何度も告知してきた、ソーシャルテレビ推進会議・一周年オープンセミナー。6月5日に予定通り開催し、想定以上に盛り上がって無事終了したよ。

前回は無料でやって180名の応募があったけど来場者は100名程度だった。今回は1000円の有料イベントにしてみた。150名の応募枠が埋まってしまったため20名分の立見枠も500円で設定したらそれも埋まった。つまり170名の申込をいただき、実際に来たのが150名程度。いやホントに来てくれた皆さん、ありがとうございました!

自分で言うのもなんだけど、内容的にもとっても充実していたと言えると思う。内容を再掲するとこんなプログラムだった。

ソーシャルテレビ推進会議・一周年オープンセミナー
「ビジネスモデルは見えてきたか?」


第1部:テレビはWEBで飛躍できるか
   モデレーター:中山理香(VOYAGE GROUP)
   ゲスト:ゲスト:石倉清史(NHK)安藤聖泰(日本テレビ)
第2部:テレビ視聴のこれから
   モデレーター:深田航志(ビデオリサーチインタラクティブ)
   ゲスト:遠藤諭(角川アスキー総研)土屋和洋(LG Erectronics Japan)
第3部:テレビの未来、開拓中
   モデレーター:境治(メディア・ストラテジスト)
   ゲスト:西田二郎(読売テレビ)藤村忠寿(北海道テレビ)

ここに並ぶゲストの皆さんのお名前を見るだけでも、いかに充実していたイベントだったか感じとってもらえるだろう。

第一部ではNHK石倉さんと日本テレビ安藤さんのお二方に、テレビ局のAPIについてのお話をしてもらった。NHKはちょうどAPIを外部に公開することを発表し、そのためのWEBサイトも公開したばかり。ちょっとした登録などをするだけで、APIの提供を受けられる。テレビ関連のサービスやアプリなどに役立てることができるだろう。テレビ局がこれをやるなんて、超のつく画期的なことだ。

日テレも実は前々からAPIを部分的に公開したり、ポータルサイトへ提供する情報を独自に増やしたりしてきた。やってることをぼくも今回知ったよ。進んでるんだね、秘かに。

APIの解放は、例えばアメリカでは普通に行われていることだ。情報やデータを囲い込んじゃうより、解放していった方が番組情報が拡散し、実はテレビ局にとってトクをする。そんな考え方に、遅かれ早かれ日本も移行していくはずだ。その早かれを、NHKや日テレはやっているぞ、やっていくぞ、というのが第一部のお話だった。

第二部では敬愛するアスキー総研・遠藤さんと、LGでテレビのマーケティングに取り組んでいる土屋さんがゲスト。

LGは日本でスマートテレビと胸を張って言える製品を販売している。事実上、LGだけじゃないだろうか。家電販売店に行ったらぜひLGの売場を見てほしい。他のテレビとは一線を画した製品だと分かるだろう。

LGのユーザーはネットへの結線率が高いそうだ。当然かもしれない。一方で、テレビへのニーズは何なのか。みんな何を求めているのか。あるいは、何がテレビのポイントになるのか。UIあるいはUXではないか。そんな話で第二部は盛り上がった。

もっと具体的にどんな話だったのか知りたいという方は、以下を見てほしい。

・Ustream配信のアーカイブ(ちょっと音が小さいかもしれないのでイヤホンが必要かも)
・@nakonakoさんによるTogetterまとめ
・椿ブログの速攻記事

それでいよいよぼくが進行役をやった第三部。予告記事で書いたように埼玉テレビで不定期放送中の「たまたま」を題材に、テレビ制作者にとってのこれからのテレビづくりを二人のゲストに語ってもらった。

「たまたま」の基本情報は前に書いた記事で読んでください。読売テレビの西田二郎氏、北海道テレビの藤村忠寿氏が、系列を超えて組んでやっている番組だ。

このセミナーでもお二人がショーマンシップを大いに発揮してみんなを爆笑の渦に巻き込みながら、でも考えさせられる、そして心をを打つ「たまたま」に込めた思いを語ってくれた。

テレビが今、あまりにもできあがってしまっているからこそ、“○○○べき”をとっぱらった作り方をしてみたい。だから系列を超えて独立U局を舞台にすること。そして予算ゼロではじめることが必要だったのだ。すべての手かせ足かせをとっぱらった番組が「たまたま」なのだ。

さてぼくはこのセミナーのテーマに「ビジネスモデルは見えてきたか?」というサブタイトルをつけた。問いかけであって、見えたかどうかは参加者次第、なのだけど、実はこの「たまたま」にはビジネスモデルのひとつの答えがある、つもりなのだ。

この番組は予算ゼロなので、スタッフを募集しているし、スポンサーも募集している。そしたら、八木橋百貨店さんがのってくれたのだそうだ。そこで、4回目の放送でこんなテロップが出た。

熊谷にあるデパートらしい。こちらの方が、収録会場に来ていて、その場で手を上げてくださったのだそうだ。

そしたら、収録に来ていたみんなが、どわーっと喝采したという。

会場に来ていたのは、スタッフ募集に応えてきた人びと。つまり「たまたま」ファンであり、参加者だ。彼らは予算ゼロでやっているのを知っている。そんな彼らからすると、八木橋百貨店さんはありがたい!と素直に思える存在なのだ。スポンサーについてくれたことで、「たまたま」でできることが広がるかもしれない。少なくともテロップは出せる。なんてありがたいんだ!よし!熊谷行くなら八木橋だ!と、心からみんな思ったことだろう。

そこには、番組を真ん中に、作り手と、視聴者と、スポンサーの美しい関係ができている。見えてくる。そこにビジネスモデルのヒントと言うか、原形みたいなものがありそうじゃないかな?

なーにを言っているんだ。広告ビジネスがわかってない。メディア事業とはそんなものじゃないんだよ。だってビジネスなんだからね。なんて言われて鼻で笑われるかもしれない。

んー、でもね。メディア事業って、本来そういうものじゃなかったっけ?

人びとが集まっていて、その人びとに関与する企業があって、人びとに楽しさを提供する作り手がいて。そんな三角形がひとつになって互いの意義を見いだす場所。それがメディアなんじゃないのかな。

日本のテレビ放送の黎明期だって、そんな感じだったはずだ。番組に提供するスポンサーは、広告枠を買う以上の付加価値を感じてお金を出していたはずだし、視聴者は自分の好きな番組を提供するスポンサーに好感を持っていたはずだ。

そのことの美しさ、大切さを、作り手も、スポンサー企業も、そして視聴者も、忘れちゃってわかんなくなっちゃってるんじゃないだろうか。

この話はもっと広げて書いていきたいし、お二人の話ももっといろんな側面を含んでいたので、また続けていこうと思う。

ところで、最後の方で西田さんが、このセミナーを番組にするかもわからんので、てなことを言っていた。あんなトークが番組になるの?テレビってそんないい加減でいいの?と聞いたらお二人はきっと「いい加減で何が悪いの?」と答えるんだろうなあ。

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