INTEROPという催しが先週後半、6月12日〜15日の日程で幕張メッセで開催されていた。幕張メッセだから大きなイベントだ。正直、ぼくはその趣旨があんまりわかってないんだけど、インターネットに関する技術の展示イベントみたいだ。
大きなイベントだけにその中にはまたいくつか分かれた催しになっていて、IMCというのもある。Interop Media Convergenceの略だそうだ。メディアコンテンツビジネスに関する分科会ということらしい。実行委員にはテレビ局の方々の名前が並んでいる。
で、IMCの中の放送局のブースが並んでいるのが上の写真。実行委員に名を連ねている割にはやや片隅というかあまり”デン!”と構えている感じはない。
今年の展示はソーシャルテレビ花盛り、とまではいかないけど、新技術の中にはソーシャルテレビ関連のものも含まれていた。ソーシャルに限らずスマートデバイス連携の展示が多かった、ということかな。
日本テレビはもちろん、JoiNTV。そして、先日発表したばかりのアプリ、”wiz TV”を展示していた。”wiz TV”はいまリリース中のバージョンにはない、音声認識のデモも見ることができた。放送中の番組をアプリに”聞かせて”あげると、どの局のどの番組かを探し出せるものだ。これは一体どういう仕組みなのかな?
“wiz TV”には明らかにメタデータから拾ったと思われる”番組中に取り上げられた商品”の名前がリストで出てきたりする。これは今後、何らか拡張されるのだろう。うーん、日テレさん、たくらんでるなあ。
NHKは当然、Hybrid Castを展示。技研公開でもたっぷり見せてくれたアレだね。
フジテレビは”テレコアプリ”というのを展示していた。番組の進行に合わせていろんなツールになるアプリ。これも番組で使うのを体験してみたいものだ。
そして、もっとも興味を惹いたのがマルチスクリーン型放送研究会、通称”マル研”の展示だった。これについては1月に一度このブログでも記事にしている。関西キー局を軸に取り組んでいる独自の仕組みだ。
マル研がなんと、デモ用に番組を実際に制作し、その仕組みの新しさを具体的に展示していたのだ。しかも”さわれるテレビ”というサービス名称とキャラクター、マル犬くんも登場している。あれあれ、進んでるぞ、大阪は!
前にも書いたが、このマル研は、スマートテレビ視聴を2画面方式で楽しむ仕組み。放送と連動した画面をスマートデバイスで見ることができ、番組を二十三重に楽しめるし、CMと連動した画面でクーポン取得なんてことも可能。
そしてポイントは。スマートデバイス用のデータを通信ではなく放送で送り届けるところだ。スマート視聴が普及していくと、番組と同時にスマートデバイス上で連動した画面を楽しむ人が増えていくだろう。単純計算でも視聴率1%の番組を見てる人は100万人。その人たちが通信で一斉に番組連動ページにアクセスしたら、すぐにサーバーがパンクすると予想される。
そこでマル研の仕組みは、セカンドスクリーン用のデータも放送で送り、それを視聴者の室内では無線LANで受信する。このやり方ならばアクセス殺到、サーバーパンク、ということは起こらないのだ。送り出し側を全部放送でやっちゃえばOKというもの。
セカンドスクリーン用の受信のための特殊なルーターが必要になるのがネックだが、せえのでみんなが普及させると決めればやり方はいくつかある。
そんな仕組みのために、関西キー局各局の女子アナを動員して数十分の番組を作っている。うーん、これはマジだぜ、ホンキだぜ。
この”とにかくカタチにしてみる”精神はいま、大事だよね。どうなのかなああなのかななどと言ってる間にとにかく具体化して、それ見てまた改良したり、他の人に説明したりする。カタチにすることで周りも巻き込めるし次に進むことができる。
こういう動きは、どんどん、それぞれみんなでやっていかなくちゃね。そしてだんだん、お互いのノウハウを共有して積み上げていく感じ。マル研のこの動きには、みんな刺激されたんじゃないかな。東京も頑張らなきゃね!
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もちろん本気ですぞ!(`_´)ゞ