1月に「宇宙の中心は勇気だ」という本について書いた。干場英男氏が書いて出版した書籍だ。
干場英男氏、いや、干場さんはぼくより二回りぐらい上の、つまり70歳ぐらいの業界の大先輩だ。電通でクリエイティブセクションにいてCMをつくったり、電通米国の社長を勤められたりした。もっともその頃のことはぼくは知らない。何しろ、二年前に知り合ったばかりだ。
知りあったのは少し前だし、大先輩だし、だからうやうやしく奉らねばならないところなのだが、ぼくと干場さんの関係はそういう感じではない。気分的にはわりと年の近い友人のように接している。そういう、構えなくていいよ、というムードを身体から発している。疑問に思うと少年同様、疑問を相手にぶつけてくる。それも「教えてやるがね」という上から目線は微塵もない。「こういうことじゃなかったっけ?」と、議論のスキを与えてくれながらしゃべってくれる。
だからと言って気を遣っているわけではないようだ。むしろ、空気なんか読むつもりないもんね、と言ってはばからない。ということはつまり、対等な姿勢は考えてのことではなく、自然に振る舞った結果のようだ。
どうやら、干場さんの年齢の一般的な感覚から、干場さんは外れているらしい。そもそも、70を過ぎた人がmixiで日記を書いたりTwitterやFacebookでぐいぐい発言したりするのは、どこかおかしい。ズレている。
つまり干場さんとはそういう人なのだ。
その干場さんとはなぜか、過去にも対談してUst番組に出たりした。デジハリの荻野教授の活動の一環としてそめけん(=ソーシャルメディア研究会)というUst配信番組があり、去年の2月に二人で出演した。この時は、ぼくと干場さんが映画「ソーシャルネットワーク」について交わした議論が面白いということで、ソーシャルメディアと民主主義、というわりと壮大なテーマでお送りした。
なかなか面白かったんじゃないかということで、3月にも性懲りなくまたやった。もう何話したか憶えてないんだけど、かなりハイブローな内容だった気がする。
干場さんはそう言う、知的な議論をするのが好きなのだと思う。1月のブログにも書いたけど、干場さんの頭の中はのぞくと物理的な体積を超える容量になっていて、まるで宇宙のようにどこまでも広がっているのだろう。その中を泳ぐと、60年安保から今に至るまでの日本の文化状況が見えてくるのだ。
あれから一年、干場さんとまたトークイベントをやることになった。今回は書籍「宇宙の中心は勇気だ」出版記念が趣旨。水道橋のネコワーキングスペースで、3月17日15時からの開催だ。土曜日、やることもないね、って人はよかったらどうぞ。
お申し込みは、このリンクからATNDに飛んでください。まだ少し、ゆとりがあるようです。
けっこう多様な人たちが来るので、出会いの場としてもいいと思うよ。
今回もUst配信もやるので行けないけどって方も、このリンクからそのチャンネルに飛べるので、どうぞご覧ください。
面白いかどうかは、ぼくは知らないけどね・・・
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