NewsPicksと三上俊輔への抗議、その後の顛末〜批判はありだが、侮辱はダメだ〜追記:前者への抗議は取り下げます

追記:公開時はここにNewsPicksのロゴを怒りの表情にした画像を置いていたが、NewsPicksが規約変更で抗議に応えてくれたので、画像を取り下げた。

この記事はNewsPicksへのピックをやめていただくようお願いします。

5月17日、つまり今週の火曜日に書いた記事は大きな反響があった。
→NewsPicksと三上俊輔に抗議する〜私の記事はピックしないでほしい〜

私はあまりこういう石を投じるようなことはやってこなかった。非難轟々だったら嫌だなと思っていたがそんなことはなかった。けっこう多くの人が、NewsPicksのコメント欄に嫌な思いをしてきたのだろう。ライター仲間からかなりのメッセージをもらった。「よく言ってくれた。もうほっとくしかないと思っていたが、自分も言うべきだったと思った」そんな人もいた。プロピッカーの友人も何人かいるが、自身も嫌な思いをした話をしてくれたり、頼まれたからピックはしてるけどコメントは読まないようにしているという、苦肉の状況を教えてくれた。

常見陽平氏がさっそくYahoo!に記事を書いてくれた。
→News PicksはNo Picking運動にどう向き合うのか?誹謗中傷プラットフォームの行方
記事を書く時に、他に抗議してる人はいないか探したら、常見氏の以前の記事が出てきたので心強かった。さっそく書いてくれて率直にうれしかった。

一方、徳力基彦氏が逆の立場でYahoo!に書いている。
→ネットで批判されるのが嫌ならネットで情報発信なんかやめた方が良い?
徳力さんとは仕事面でもおつきあいがあり、これは友情からあえて苦言を、ということだと受けとめた。ただ、ちょっとちがうんだよなと思っていたら、Yahoo!のコメント欄でisobeさんという方が、私の言いたいことを代弁してくれていた。
→【我慢ならんサービスには「ノー」と言っていいんじゃないか、と思うわけです】(Facebookを使ったコメントなのでアカウントがない人は読めない)
徳力さんは昔、はてなブックマークでの厳しいコメントに萎えてたら、批判が嫌ならブログなんて書くなと一喝された、という話を書いている。それ、私が言ってることとちょっとちがうなあと思うのだが、Yahoo!の記事なので、私もこれとは別にYahoo!で書こうと思う。

はてブの話が出てきたが、私の記事へのはてブコメントが楽しい。
→http://b.hatena.ne.jp/entry/sakaiosamu.com/2016/0517111557/

大喜利だね。笑っちゃう。

はてなブックマークとNewsPicksは一見似ているが、まるで違う。私も別の記事ではてブに中傷に近いコメントが並んだ経験はしている。だが一瞬腹は立っても、三上という男に対して持ったような怒りには至らない。その理由は後で書こう。

それから、三上俊輔本人もブログを書いていた。
→インターネット上に言論を公開する意味、境治氏からの抗議に応えて

なんかいろいろ言いたくなるなあと思っていたら、これも彼の記事についたはてブが面白い。私がいいたいことはほとんど”はてな民”のみなさんが代弁してくれたようなものだ。

→http://b.hatena.ne.jp/entry/mikamika8375.hatenablog.com/entry/2016/05/18/093652

わかりやすいので、ちょっと引用させてもらおう。

スクリーンショット 2016-05-20 1.24.08
※三上俊輔のブログ記事についた「はてなブックマーク」より画像をキャプチャー

だよな、おまいらの言う通り。いきなり「会ってお話しましょう」って、あんな侮辱を平気で書く人間と会うなんて、って警戒したのよ。

そして三上という男の記事の最後に「インターネットで記事を公開する意味」というなかなか大上段に構えたタイトルのパートがある。今回いろんな意見を聞いた中で、同じようなことをいう人がけっこういた。

WEBでの情報発信はどこまでもOPENに反応が返ってきますので、最終的には著者は読者からのいかなる反応も受け止めることが求められます。自説への批判は目障りだから止めろという、この批判のハードルを著者が引くことは言論においてはできないと考えます。「三上俊輔のブログ・インターネット上に言論を公開する意味、境治氏からの抗議に応えて」より引用

ここには、大きな食い違いがある。「自説への批判は目障りだから止めろ」とは私は言っていない。そうではなく、三上という男のコメントは侮辱だ、と言っているのだ。

批判は受けとめるべきだというのは当たり前だ。だが侮辱をしてはいけない。私は三上のコメントが侮辱だから抗議をしたのだ。それとも、三上という男は侮辱も受け入れるべきだと言うのだろうか?三上という男がどう考えようとも、侮辱は犯罪なのだ。刑事罰が課せられる可能性がある。あるいは、不法行為だと民事的に訴えられる可能性がある。私は、弁護士の友人に確かめて「刑事になるかは検察官次第で、コメントひとつでは可能性が薄いが、このコメントは確かに侮辱に当たる」とのアドバイスをもらったうえで書いている。「批判」とはこの場合”文章に対して”なされるべきものだが、”私個人に対して”悪意を持っていわれない暴言を吐くと「侮辱」だ。まったくちがうことだ。

それから、わざわざ見出しに「インターネットで言論を公開する意味」としていて、ネットで文章を公開するのは特別だと言いたがっているように見えるが、そこがさっぱりわからない。ネットでもリアルでも、やってはいけないことの本質は、まったく変わらないのだ。

1ページ目が長すぎたからあのコメントを書いたとあるが、だったら「1ページ目が長すぎて本論を読む気にならなかった」と書けばいい。これは「批判」だ。受けとめるよ。でも実際に書いたのは、1ページ目が長い、ということからはるかに離れて、ひたすら悪意しか感じられないコメントだ。

ある人から聞かれた。コメントがはてなブックマークだったら同じように抗議したか?いや、しなかっただろう。はてブとNewsPicksには根本的な違いがある。

見出しとコメントの関係がまったく違う。はてブのコメントは文字数が少ない。だから「チャチャ入れられてる」感覚だ。もちろんたまにグサッときたりムカッときたりするコメントもある。だが瞬時に「ま、いっか、チャチャだから」とこっちも鼻で笑うことにできる。匿名だから、「ふん無名のヤカラが好き勝手言うとるだけよ」で済む。そのうえ、大喜利的に盛り上がることも多いので、うぷぷと笑うことも多い。そういう、”遊び場”感が結果的に出ている。はてブという”文化”ができあがっていったのだろう。(ただし、はてブでも侮辱はしてはならない)

NewsPicksは文字数が長い。1000字も入る。そして記事よりコメントのほうが存在感が大きい。はてブの逆だ。チャチャってなものではない。うやうやしく「コメント様」って感覚だ。これはそもそも、そういうツールをめざしたからだ。経済のストレートニュースやリポート記事をピックし、専門家がコメントする。記事の側は「情報」だから地位が低いはずだったのだ。記事を読むのではなくコメントを読むサービスなのだ。実際、記事を読まないままコメントだけ読んでおなかいっぱいになる、という意見をある人からもらった。

ところがユーザー数が増え、話題も広がった。本来はそこで、フォーマットの見直しが必要だったのだろう。だがそのまま走る。そうすると。コメント様が傍若無人になりかねない。何しろ、何を言ってもいいのだ。あんなにリスクのないコメント欄もないだろう。ただ、ユーザー数が増えたので、コメントを書いてもLIKEがつかないとすぐに下にもぐってしまい、誰もコメントを読んでくれない。LIKEをもらうには気の利いたことを言わないといけない。かくして、LIKE獲得競争がはじまった。

私はウルトラライトユーザーなので以上はそうとうな推測だ。だが、過去に何度かのぞいた時に実際に、「ああ!○○さんにうまい言い方されてしまった!」というコメントを読んだことがある。コメントを書く意義が、コメントそのものを評価してもらう競争になったのではないだろうか。ただしその評価は内向きなので、時々しか開かない人には理解しがたい。

三上という男のコメントを読んだ時に、怒りとともに奇妙だなという印象も持った。わざわざZARDを持ち出す意図が不可解だったし、「18万の一発屋」も、どういう状態を表現しているのかつかみにくい。ただ、何か普通じゃない言い方を不自然に頑張っているように見えた。それはこの「気が利いたこと言う競争」の結果ではないだろうか。その不自然さが余計に不快だったのだが。

さてNewsPicks運営側には、ブログを書いた後でメールし、「こういう抗議の文章を書いたので、読んでもらえれば」と伝えたら、さっそく丁寧な返信をもらって直接会うことになった。私なりに、こうしたほうがいい、という提案をせっかくだからするつもりだ。

それから、来週あるラジオ番組に呼ばれた。ブログを読んだのでこの問題をとりあげたい、ゲストに出てくれとのこと。快諾したがデリケートな問題なのでと伝えたら、もちろんサービスや個人を責める内容にしたくないとのことだった。NewsPicksに関する世間の関心の高さを感じた。私は本業のメディアうんぬんのほうで意外にいろんな番組に呼んでもらうのだが、今回のはメディアとは言え、どうしたら建設的な話になるか、悩ましい。

ということで、もろもろまたレポートしたい。Yahoo!にも「抗議」とは別のことを書くつもりだ。

追記:公開時はここにNewsPicksのロゴを怒りの表情にした画像を置いていたが、NewsPicksが規約変更で抗議に応えてくれたので、画像を取り下げた。

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