このブログは何のために?(そしてぼくは?)

久々の更新のわりに、今日は無駄話を書く、と宣言しちゃう。ホントは世界戦略とか、iPadについてとか、書くべきこといっぱいあるんだけど、その前に今すぐ書きたいことが出てきたもんで。

このブログは2008年から書いてきた。そして何度か書いてきたように、Twitterとリンクさせてからぐいっとアクセス数が増えた。連動してフォロワー数も増えた。これを読んでるあなたも、そう言えばいちばん最初に読んだきっかけは誰かのTweetだったなあ、かもしれないよね。

個人ブログとしては、かなりテーマがはっきりしている方だと思う。クリエイティブビジネス論というくらいだから、クリエイティブ産業をどうビジネスにしていくのか、そして何より、このものすごい変革期にクリエイティブの担い手はどう考えて何をすべきかを書き続けている。すると当然、クリエイティブの担い手メディアの担い手コンテンツの担い手広告の担い手とにかく”担い手”が集まってくることになる。こいつぁてえへんだ、なんとかしなきゃ、な人たちが読んでくれてるんだと思う。

その中のひとり、@uguisu_pro(最近ママさんになった映像ディレクター)がわりと唐突にこんなTweetをくれた。

@sakaiosamu 唐突なんですが境さんのブログはやっぱり面白いですね。ツイッターやってると疎かになりがちですが、境さんの文章は長文で本領発揮されてると思うので是非ともブログ書いてください。ってホント唐突にすいません。

うれしいけどホント唐突だよな、とか思って、このブログのどこがいいのか140字以内で言ってくれよ(配点:30点)と返したら、こう言ってくれた。

@sakaiosamu 最近ディレクターやって母やってメディアリテラシー教育の末端にいて、と色々やってる身で。で、sakaiさんのブログ読んだら、やっぱり現場にいつつきちんと俯瞰で見ようと且つ文字にしようという、それってこの過渡期にかなり必要だと思って。

なんかうれしい。うれしいのは、正確に褒めてもらったから。「現場にいつつ俯瞰で見ようと、且つ文字にしようと」そうだな、言われてみるとそれ、やってるし、「それってこの過渡期にかなり必要だと」思って書いてるんだよな。

とくに今年は、過渡期にやるべきことを実際に目の当たりにし体感し実際に動いてみるやってみるそして書いていく、ってことを意識的に(仕事上でもミッションだし)やっているのだわ。その際に、ブログとTwitterはほんとに有効なことになっていて、動いてやって書いてつぶやいたらいろんな人と知り合ってまた動いてやってみている。だからこのブログのコンテンツは、”おれの知識”などでさえなく、”おれ”なんだ。

なんてことをもやもや考えながら外出していたら、今度は初めての方、@kayskayomuraさんからこんなTweetをもらった。3つに分れていたのをひとつにまとめてみよう。

@sakaiosamu 横から失礼します。今、テレビ・広告・芸能・音楽・出版業界がものすごい勢いで転落する中で、その状況に直面する業界人の心の内面を正直に文章に表している人って境さん以外に見当たらないんですよ。僕が知らないだけかもしれませんが。まずこの未曾有の状況において、境さんしかいないってことが際立っていますし、また境さんにそれができて他の人にそれができないのは、境さんだけが新しい時代に対応しようともがいてらっしゃるからだと思います。新しい時代とは要するに業界のIT化ですね。業界がこういった状況に陥った原因としてリーマン・ショックに端を発する世界的経済不況はあると思いますが、僕はそれ以上に大きい原因として、これら業界のIT化への立ち遅れがあると思います。 あ、140字を超えたから零点ですね。

ぼくはもちろん、1000点あげますと返信したわけだけど。

ここでこの初めてやりとりした方(最近ブログにコメントをいただいていたみたい)が”もがいていらっしゃる”と書いているのに驚いた。そしてうれしかった。このブログの過去の記事まで相当読んでくださったのだろうなと。そして、@uguisu_proに言われて「このブログのコンテンツは”おれ”だな」と考えていたところだったので、まったくその通りだと思ったわけ。ぼくがこのブログを通してみんなにひとつ胸を張って言えるのは、おれ、やってみてるぜ、ってことだから。おれ、頭いいぜ、とか、特殊な知識あるぜ、ってことじゃなく、おれ、やってみてるから、だからみんなもどんどんぐいぐい、やってみようぜ、と訴えている。呼びかけている。アジテーションしている。もう答えはやってみるところにしかない。たぶんこっちの方だから、これやってみよう。それしかないから。

やってみる前に理屈もこねる。やってみた後で論理化する。それも大事。でもやってみないとはじまらない。もうね、そういう局面なんだよな。

てなことを@kayskayomuraさんと話していたら、また別の初対面女子が何か言いたげに会話にからんできた。経済学とマーケティングで業界を救える、というので、教えてちょと振ったら、経営書の1ページ目に書いてあるようなことを得意げにTweetしてきたのでがーっかりした。んなこともうとっくにわかってるし、みんなやってるし、ってことで。そしてそんなんじゃ”救えない”んだから。会社が多少長持ちするだけだ。期待しちゃったもんで、ほんと深くがっくり。さらに話かみあわないわ失礼だろそれみたいなことを言うので、ブロックした。Twitter使って約1年ではじめてブロックしちゃったよ。しかも相手に「あなたブロックしましたから」みたいな捨てぜりふ的なことまで言って、おれ、大人げない。どうやら頭悪い子ちゃん(しかもどうやらオコチャマ)がお勉強の成果を大人にぶつけたかったらしい。おれたちが立ち向かってるの、お勉強じゃなくて現実だからさあ。必死にもがいてるおじさんにチャチャ入れないでくれる?

なんてことまでネタにして、ほんとに”コンテンツはおれ”だね、これじゃ。いや、でもそれでいいのだ。だってこのブログの存在意義は、「現場にいつつきちんと俯瞰で見ようと且つ文字にしようという、それってこの過渡期にかなり必要」だってところにあり、つまりはぼくが「新しい時代に対応しようともがいて」いる、その様子を書くことにあるからだ。そしてそれが、いまのぼく自身の存在意義でもあるのだろう。

うむむ、しかし今日もこういう内容でよかったのか、おれ?世界戦略どうするんだよ。うん、そこもあるんだよね、書きたいこと。だったら早く書け、ってば、わかったよ、ってば・・・

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コメント

  1. 僕のコメントを取り上げていただいて感激です。こちらのブログがその価値の大きさにも関わらず無視されているように見えるのは当然といえば当然で、広告業界人自身が認めてしまったら企業から広告費が取れなくなります。すごく気になるんだけど隠しておきたいみたいな感じでしょうね。しかしいずれ隠しきれなくなる時期は来るわけで、その時は大いに注目を浴びると思います。

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