【メディアコンテンツ業界への警鐘】”ともだち”に呑み込まれるな!

“友愛”と”ともだち”が似ているから、民主党に入れるなとか、自民党に入れようとか言いたいわけではないよ。

言いたいのは、”友愛”と”ともだち”は結局、ほとんど同じだってことだ。そして、”友愛”なんていう甘っちょろいスローガンに呑み込まれてる場合じゃないぞ、ってこと。

“友愛=ともだち”には、”助け合おう”というメッセージが込められているようで、実際には”甘えあおうよ”とぬるーいこと言ってるに過ぎない。高速道路無料化とか、子供手当とか、パッと聞くといいようで、実は問題を先延ばしにしている、それが”友愛”の実体なんだ。

ぼくたちメディアコンテンツ業界の在籍者は、そしてそこでクリエイターとして生きてきた者どもは、”友愛”に流されてはいけない。”ともだち”はいいねとか言っているうちに、みんなで共倒れになっちゃう。

だからって、隣のヤツを友だちと思うな、競争社会だから他人を蹴落としていけ、と言っているわけでもない。”ともだち”を唱える連中のまずいのは、”ともだち”の反対は”バトルロワイヤル”だとすぐ言いだすことだ。

同じことは、政治家やメディアが”新自由主義はまちがっていた”とか”行き過ぎた市場原理主義を止めねばならない”とか言うことの馬鹿馬鹿しさにも言える。株式会社を制度化した資本主義社会で暮しているのに、市場を無視しても意味がないし、生きていけなくなるだけだ。

つまりメディアコンテンツ業界は、市場にさらされていくことになった、そのことにぼくたちは自覚的でなければならないということだ。クリエイターはみずからの市場価値と向きあわねばならないということだ。”ともだち”というニュアンスにはそういう”さらされる”ことから逃げたがっている感じがある。そこが危険だ。呑み込まれるなということだ。

メディアコンテンツ業界は、国と政治に守られた護送船団方式でやってきた。それが去年から崩壊した。護送船団でやっていると、市場原理は働かない。それが崩れたのだから、メディアコンテンツ業界に住まう者たちは、市場原理にさらされていくということだ。

“さらされる”と書くと、世知辛いだけみたいだろう。でも、ほんとうの自由は”さらされて”生きていくということなんだぜ。

国家とか、業界とか、会社とか、発注先とか、上司とかに、守ってもらおうなんて、みんな思っちゃダメだ。もう、どいつもこいつもあてにならない時代になったんだ。いままで守ってくれていた(と思ってた)やつらは、もうおしまいなんだ、ダメなんだ、チカラがないんだ。

自分で自分のクリエイティビティに市場価値をつけていく。そのことに、真剣に向き合わないといけない。そうしないと、クリエイティブもへったくれもなくなっちまうんだ。

わかるかしら?・・・・

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コメント

  1. わかります。いつも読ませて頂いています。今後も手厳しい業界への提言をよろしく御願いします在阪テレビディレクター

  2. コメントありがとうございます。コメントをいただくのはだいたい”あ、これはあの人だな”という、知ってる方のものが多かったりするので、見知らぬ方のコメント、うれしいです!手厳しい提言、自分に対して書いてたりします。自分に厳しくしないといけないのがいまの我々かなー、と。またコメントくださいねー。

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