グーグルにできること、と、クリエイティブにできること〜メディア事変その32〜

山手線がGoogleだらけ、というのはつまり、車内広告を買いきって広告展開していた、わけね。

あれ?Googleが交通広告というメディアを使って広告しているって、おもしろくね?

広告の世界に”メディア使わなくてもいいんでね?”と問いかけているはずのGoogleが、”でも使ってもいいんでね?”とばかりにメディア展開をしている。別に矛盾してるわけではないけど、現象として興味深い。

Googleに、できること。というメインコピーで、こっちの中吊りではこの機能、あっちの額面ではその機能、という具合に、まさにGoogleにできることを具体的に説明していた。

ぼおーっと眺めていて、うむむむむ、とうなってしまった。

それらの社内ポスターには、ぼくが知っている”クリエイティブ”とはおよそかけ離れた世界があった。

まず、”コピーライターが書いたコピー”というムードがかけらもない。メインワードの”Googleに、できること”もそうなんだけど、機能を説明するコピーのひとつひとつが、ほんとうにただの説明文なのだ。レトリックとか、表現を凝らした要素がまったくない。

ビジュアルは、イラストだ。それも、携帯電話の機能説明には、携帯電話のイラストが並んでいる。べつに特別なイラストではない。ちょっと絵がうまければ描けそうなタッチ。

クリエイターが趣向を凝らして”表現”された形跡がないのよ。手だれのクリエイターが、”Googleにふさわしいトーン&マナーは、表現しないことだ”などと考えた、ってわけでもなさそう。とにかく”電車に乗ってる人にわかりやすく伝える”ことだけを考えた、おしまい、って感じだ。

メディア抜きで広告事業をやってるGoogleが、メディアを使って広告しているのだけど、中身はおよそいままでの”広告クリエイティブ”ではない。

なんだか、あっちこっちに向かういくつかのベクトルが、結局最後はひとつにまとまっているような、そんな不思議な感覚を持った。

『次世代マーケティングプラットフォーム』に書かれていた”広告クリエイティブはなくならない。しかしその重要性は低下せざるをえないのだ”という一節をまさに目の当たりにした気がしたよ。

低下しちゃうの?やっぱり?

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