これはほんの2年ほど前の話。まだコピーライターとして仕事をしていた頃にね。
ある商品の新聞広告制作の仕事をしてたの。その商品はお店でも売ってたけど、通販でも売ってた。新聞広告は、お店で売るための支援でもあり、通販につなげる役割も相当担っていた。通販は電話でも受付けるけどやっぱネットだよね、ってことでEC(Electric Commerce)サイトもある。新聞広告でもECサイトのアドレスを掲載していた。続きはウェブでの新聞広告版だね。
ECサイトにも商品を紹介する部分があった。ところがね、その部分はECサイトを構築しているネットワークソリューション会社がつくっていた。その会社から発注しているWEBデザイン会社がやってたわけ。当然、ぼくらが制作している新聞広告とデザインがぜーんぜんちがう。それはどうなの?って思うでしょ。
ぼくらは、ある広告代理店から依頼を受けて、グラフィックのデザイン会社とぼくとでチーム組んで仕事していた。あっちは、ECサイトのシステムを引受けている会社経由でWEB制作会社がつくってる。ついでに、クライアント側も、宣伝部が代理店に発注し、システム部門からネットワーク会社に発注している。上流から分かれてるから、ちがうもんになるのは当然だ。
ところが、消費者からすると、同じ商品をとりまくデザインワークが別々なの。新聞広告を見て、買おっかな、と思ってウェブサイトに行くと、あれ?なーんか新聞とイメージちがう、ってことになる。
ぼくらは、ECサイト側とデザインをなんとか共通化させようと四苦八苦したし、クライアントもそうしたい、と言ってたんだけど、とにかく上流からして分かれてるから、打合せのセッティングだけでも大騒ぎで、結局うまくいかなかった。
変でしょ?
おそらく、いまこんなことが、そこいら中の企業のコミュニケーション活動の中で起こってるわけだ。2年前のその仕事は、たまたま”EC”という広告とシステムのわかりやすい接点を持っていたので、いち早く体験できたけど、ECに限らず、あらゆるパートで広告とシステムがつながりはじめているんだ。つまり、クリエイティブとテクノロジーはいま、力を合わせないといけないんだよ。
ITによって、インターネットによって、システムと広告がつながってきた。ITはもう古いよ、ICTだよ、って言うでしょ。Information & Communication Technology!インフォメーションとコミュニケーションがテクノロジーだってわけだ。
なんか、すごいことになってきたんだよ!
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