じゃ、ヨーロッパはどうなってんのかな?〜日本映画産業論その8〜

『アバター』に刺激されてアメリカの話ばかり書いてきた。市場も収益構造も違うぞ、と。

ではヨーロッパはどおよ?

これがまた、アメリカとぜんっぜんちがうんだ。

こないだもとりあげたこのサイトをもう一度みてみよう。いちばん最後の表だけみればいいよ。

フランスの興行市場は約1500億円だ。なんだ日本より小さいじゃないかって?フランスは映画館の仕組みを生みだしたリュミエール兄弟の国。そしてヌーベルバーグの国だ。そのわりには日本よりずいぶん小さいねと。

ところがどっこい。フランスは人口が約6,000万人なんだ。日本の半分だね。

日本の産業を考える時、この人口には注意しないといけない。前にも書いたけど、日本の1億2千万人ってのは多い方なんだ。世界で10番目。しかもベスト10の中にG7に参加するような経済大国はアメリカしかいない。日本が世界第2のGDPを誇ってきたのはこの人口のおかげだ。てことは、さほど威張れたもんでもない。

それは置いといて、フランスは日本の半分の人口。なのに映画の興行市場は3/4もある。

さらに!さっきの表をよーく見てみよう。フランスの平均映画入場料は781円とあるでしょ。日本は1214円だ。フランスは映画を日本の2/3の値段で見ることができる。

つまり、フランスはやっぱり映画大国だ。もし日本と同じ人口で、入場料も日本と同じだったら、世界第2の映画市場はまちがいなくフランスだ。まあ、それにしてもこの表を見ると、日本の映画料金がいかに高いかがよくわかるね。

それからそれから、同じ表を見ると、国産映画占有率は45%とある。残りはなんだ?そうだ!もちろんハリウッドだ!

フランス人は自国文化に誇りを持っているしアメリカなんか田舎だと思ってるからハリウッド映画など見ない、かっていうとぜんぜんそんなことなかった。ハリウッド映画と国産映画とほぼ半々なのは、日本と似てるね。

ことほどさように日本と似ているフランスの映画産業。いやしかーし!決定的にちがうことがあるよ。それはね、何かって言うとね・・・教えてあげない、今日は。・・・一度に書くと次に書くネタに困るからさ。だから、次回ね・・・

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