「爆発的ヒットは”想い”から生まれる」はなぜ”想い”をタイトルに使ったか

書店

私の新著「爆発的ヒットは”想い”から生まれる」がいよいよ、この週末から店頭に並びはじめた。昨日2月22日には友人が丸の内の丸善本店に置かれていたと報告してくれたので、勇んで目視確認しに行って撮ったのが上の写真だ。平積みなのはありがたいが、奥の列なのは切ない。なぜか手前に積まれた別の書籍の上に一冊だけ置かれていたのは何だろう。手にとってみたけどやめた人がいた直後だったのか。さらに切ない気持ちになった。手にとったら買ってくれよお。

まあとにかく、大きな書店にちゃんと置かれているのだからいいじゃないかと自分を慰め、私の本の戦況を見守ろうと思う。

ちなみにTwitter上では実物より一足先に私の本が誕生していた。
本アカウント

こんな感じで頑張ってツイートしている。もちろん私ではなくこの本の編集者が中の人なのだが、「私の本」と呼んで私とは別人格として扱っている。よかったらフォローしてあげてください。→「爆発的ヒットは・・・」のTwitterアカウント

さてこの本の中身だが、ざっくり言えばヒットコンテンツの分析だ。「逃げるは恥だが役に立つ」「おげんさんといっしょ」「おっさんずラブ」といったテレビ番組と、「君の名は。」「この世界の片隅に」「カメラを止めるな!」などの映画について、”なぜヒットしたのか”を考察している。Twitterでこう拡散されたとか、プロモーションでこんなことやったとか、現象と手法を見ていっている。制作に携わったプロデューサーにインタビューしたり、Twitterやメディアデータをエム・データや角川アスキー総研に解析してもらったり、そんなことから見えてきたことを書いている。Yahoo!でこの3年間ほど、記事にしてきた内容をもとに新たに書き起こして書籍化した。

そして何より参考になったのが、それぞれのコンテンツのファンのツイートだ。そのドラマの、映画の、何に惹かれたのか、どこを愛しているのか、ツイートを見ることでよく理解できた。さらには、Yahoo!で書いた記事で「教えてください」と呼びかけ、多くのファンが熱心に教えてくれたことも、ヒットの解明に大いに役立った。面白いことに、ファンというと作品を愛しすぎて冷静に見えなくなっていそうだが、少なくともここで取り上げたコンテンツのファンたちは、自分たちを客観的に見て自身を分析して教えてくれた。そういう冷静な視点を持つ人たちだからこそ私の問いかけに応じてくれたというのもあるだろう。

この本のタイトルは実は、そんな風にツイートを寄せてくれたことにインスピレーションをもらって考えたものだ。ああ、”想い”なんだな。作り手と受け手の間で”想い”を共有しているんだな。ネットとSNSでそれがものすごいスピードでできるようになった。だからこそ爆発するようにヒットが生まれるようになったんだ。「君の名は。」「この世界の片隅に」がヒットした2016年あたりから出てきた”想い”の通じ合いが、2018年の「おっさんずラブ」や「カメラを止めるな!」では当たり前になったのだと思う。だから例えば今年の映画のヒット作は「カメ止め」に限らず「ボヘミアン・ラプソディ」や「劇場版コード・ブルー」でも同様なSNSの盛り上がり、”想い”の交錯が起こったのだ。

おっさんずラブ通じ合い
それがもっともわかりやすく観察できたのが、「おっさんずラブ」だった。つまり本のタイトルは直接的には、「おっさんずラブ」から発想したものだ。このドラマは「同性愛に誰ひとり拒否反応を示さない、人が人を好きになることの素晴らしさを認め合うピュアな世界」を描いたファンタジー。そのことを私はTwitter上で自らを”OL民”と呼ぶファンの方々から教わった。そしてほとんど同じことをプロデューサーの貴島彩理氏がインタビューで述べていた。同じ”想い”をドラマを通じて共有し、ネット記事やSNSで確認した。そこに”爆発的ヒット”のエネルギーがあったのだと思う。

そこでこの本には、「参考文献」ならぬ「参考ツイート」のページを設けた。本を書くにあたり特に参考にさせてもらったツイートを巻末に掲載したのだ。参考になったツイートはもっとあったのだが、ページの都合もありこの6つに絞らせてもらった。もちろん掲載にはOKいただいている。
ツイートページ

「うあ」さん、「はなっぽ@牧春牧」さん、「ミズノ」さん、「誠」さん、「拓郎」さん、「minako」さん、あらためてありがとうございました!

さてこの「爆発的ヒットは”想い”から生まれた」は、爆発的でなくてもいいのでヒットと呼べる書籍にしたい。何しろこれまで私は3冊の本を世に出しているのだが、情けないことに一度も増刷の経験がないのだ。「重版出来!」と叫んでみたい!

ということで、これから頑張ってこの本を”布教”すべく、あちこちで講演だの対談だのトークショーだので行脚する予定だ。詳細が決まりつつあるので、またこのブログでお伝えしたい。よかったら会場でお会いしましょう。そして私に生まれて初めての「重版出来!」の気持ちを味あわせてくださーい!

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