劇場収入はじわじわ減りそう〜2011年の映画産業統計から考える〜

興行収入の単位は”億円”

さて前回の記事で書いたように、2011年の映画産業統計が発表された。数回に分けてその結果をいろいろと考えてみようと思う。

すでに書いた通り、日本の映画興行市場は2000億円前後だったのが、2010年にどんと10%増えて2200億円になった。ところが2011年は1800億円にどかんと下がった。その原因は、震災の影響とも言いきれない、というところが考えるべきテーマだ。

そこで、2010年と2011年の興行収入上位30作品を並べた表を作ってみた。日本映画製作者連盟が発表するのは邦画と洋画別々の表なので、一緒くたにしている。一昔前とちがい、いまのシネコンでは洋画も邦画も同じように上映されるので、一緒に並べた方が傾向が見えやすいのではと思ったのだ。

さてこうして2010年と2011年を並べてみるとよくわかることがある。上位作品の興行収入が2010年はケタ違いに高いのだ。

まず2010年の上から3つはともに3Dの洋画だ。どれも100億円を超えている。3D効果と言っていいだろう。言わば”鳴り物入り”で公開されたわけだ。

それから、邦画の上位に、ジブリ作品とは別に海猿・踊る大捜査線という”待望の3作目”が並んでいる。映画を送り出す側もようやく完成!ってことだし、観客の側も”キターーーッ”というムードだった。

つまり、2010年は3Dや人気シリーズ作など、ヒット作に、しかもある意味ヒットが見込める作品に恵まれた。恵まれまくったと言っていいだろう。

なるほどね、結局そういうことだね、コンテンツ次第だよね。そう、考えてみれば当たり前だ。

だったら、また今年や来年で、ヒット作がたくさん出てくれば、興行収入も持ち直すんじゃないの?2010年と2011年は上と下の極端な結果がたまたま並んじゃったんじゃないの?

そうかもしれない・・・いや、そうだろうか?・・・

例えば、海猿・踊るの”待望の”3作目と書いた。そして2011年だって、ハリーポッターやパイレーツ・オブ・カリビアンなど、ヒットシリーズが並んでいるんだ。

2000年代は、こういうメガヒットのシリーズ作で興行が持ってた気がする。そして、今後こういうヒットシリーズは生まれるんだろうか?

ヒットシリーズ自体は今後も生まれてくるだろう。だけど、もう”メガヒット”は出てこないんじゃないだろうか。そういう状況をすぎてしまった気がする。

メガヒットシリーズで華やかになっていた映画興行が、メガヒットを失うとどうなるか。じわじわ減っていくんだと思う。今年は、さすがに去年より少しマシになるとは思うけど、もうこれまでの2000億円前後、という水準は保てないんだと思う。

・・・どうも言ってることが感覚的なので、もう少し考えて整理していくから、ね。

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