Facebookが世界インフラになる日が来るのか?

前回の記事「ぼくたちはFacebookで世界市民になれるか?」を書いた後、んーと、こんなことを前にも書いた気がするんでね?と思って読み返したら、あったあった。去年の10月に書いた「おいらとあんたの世界戦略・その8〜メディアは国家を逃れられるか〜」とダブってて重複していておんなじだった。似たようなことを何度も書いててはしょうがないだろ、おれ。

ただ、ちがうのは、あの時はまだFacebookを使ってなかった。いや、アカウントは持ってたけど、何だかよくわからん状態だった。それがいまは、毎日何度も何度もチェックしてる。メッセージもやり取りしたり、すっかりFacebook住民となっている。

10月の記事では、こんなことを書いている。

つまり、マスメディアは、そしてそれにのっかるコンテンツは、近代化の中で新しくできた”国家”の文化に中心を授ける役割を果たしてきたんじゃないだろうか。

つまりマスメディアは「近代国家」を文化的に統一させるのに役立ってきたのだ。テレビ世代のぼくらなんか、”日本語”とはテレビがしゃべる言語として学んでいったのだ。中高を過ごした鹿児島は方言がきついのだけど、学校では”標準語”を強いてしゃべらせたようだ。ここで言う”標準語”とは、NHKのアナウンサーがしゃべる言語のことだ。語彙もそうだし、イントネーションもテレビが統一したのだ。

「正しい日本語」なんていうのは、だから幻想に過ぎないのだ。東京の山の手で(下町でなく)使われていた言語をベースに、「こういう言葉遣いを正しいってことにすっか」と、もやもやとした合意で決められていった。決めたのはひとつの機関の一通りでもない。朝日新聞は朝日新聞なりの、NHKはNHKなりの、文部省は文部省なりの”日本語(標準語)”がそれぞれあって、その合わせ技がぼくらの頭の中で”日本語”として結実したのだ。だから「正しい日本語」は、1億2千7百万バージョン存在する。

言語でさえそうだったし、いろんな文化の”流行”もマスメディアが生み出し、日本という”国家”をひとつにしていった。第二次大戦の終了も、昭和天皇のラジオ放送で日本中が同時に知らされたし、その昭和天皇が崩御されたあとで決まった新しい元号が”平成”だと小渕さんが発表したのも、今度はテレビで1億人が同時に知った。

マスメディアのおかげで、”日本”が成立したのだ。本当は国家というのは幻想かもしれないし、壮大なフィクションかもしれないところを、現実だよ、とくっきり示してくれる装置がマスメディアなのだ。日本国とは、テレビの中に存在するのかもしれない。

マスメディアは、巨大な輪転機と全国の販売店網で支えたり、県単位で張り巡らされたネットワークで電波を一挙に配信する仕組みで持っていたり、とにかく大変な設備投資で成立する。だから国家も見守ってくれる。許認可とか与えたりする。メディアの側も、国家の側も、持ちつ持たれつだよねー、という関係。

そこへ、Facebookはふらりと登場した。これは国家に見守られる必要はない。ザッカーバーグが、よし頑張って日本語もサポートしたよ、って言ってくれさえすれば、日本中で使うことができる。月々の料金がその利便性に見合うかどうか、なんて気にする必要もない。なにしろ、月々無料だから。

国家と関係なく成立しちゃう。コミュニケーションできちゃう。誰でも情報発信できちゃう。ホント、かなりいろんなことができちゃう。いろいろでき過ぎて悩むほどだ。

マスメディアがどうしても、どうあがいても、国家という存在と無縁ではいられなかった、結びつかざるをえなかったのに比べると、Facebookは国家と無縁だ。国家から自由だ。国家なんて無視できちゃう。もっともたまに、国民を接続できなくしちゃう国家も出てきてるけど。いやそんなことしちゃう国家が出てくるところがもう、やばい。

だから、つい想像しちゃう。Imagineしちゃう。Facebookは国家とは結びつかず、”世界”と結びつくんじゃないかと。ザッカーバーグの向こうに、ジョン・レノンがいたりなんかして、とか。

まあでも結局は、ソーシャルメディアを使ってぼくたちが何をするか、なんだけどね。ソーシャルメディア自体は、何にもしないから。ただのツールだから。インフラに過ぎないからね。

えっと、じゃあ、何をしようか・・・?

Pocket

トラックバック用URL:

Facebookアカウントでもコメントできます!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>