業界1Q決算〜ちょっとひと息?〜

このブログは最近めきめきアクセス数が増えてきていてホントにありがたいやらうれしいやら。でも最近読んでくれるようになった方は、なんかあれだろ?毎日iPadについて書いてるんだろ?と思ってるかもしれない。

実際iPad発売以来そうなってるのだけど、もともとはわりと業界内インナー的なことを書いていた。で、四半期ごとに業界各社の決算内容を表にしてまとめるなんていう地道なこともやってきていたのね。自分でもそういうこのブログの”本業”を忘れそうだったのだけど、休暇中に思い出したので、今日はそれ、です。

今回の四半期決算の内容は、久しぶりに落ち着いて見ることができる。ちょっと、僅かに、ささやかに、持ち直してるかなー、って言える数字が並んでいるから。こんなこと、この2年間なかったことだよ。ジェットコースターの急な坂を下り終えて、あー怖かったねードキドキしたよねー、これでもう急な下りはないのかなー、このままゆるく進んでいかないかなー、という感じかな。

このブログは2008年の3月から書きはじめている。思えばその頃は、業界にちょっとした警鐘を鳴らしてみようかな、というぐらいの内容でいくつもりだった。その頃のぼくのイメージは、2011年の地デジ化完成から業界は大変化に見舞われるにちがいない、というものだった。まさか3年も早くその大変化が、しかもこんなに急な下り坂で起こるとは夢にも考えていなかったよ。警鐘を鳴らすなんていう余裕な立場でいようなんて甘かったね。

ちょうど2年前の四半期決算をまとめた記事がこれとか、それからそのすぐあとに書いたこの記事とかなんだけど業界大手企業が軒並みマイナスなことになっているのにびっくりしている。

その頃の気分はよく憶えている。本当にびっくりした。あれー?なんかいま、変な気がするぞー?って思ってたところにその数字を見て、あ!ホントに変なことになってるんだ!と驚愕したんだ。これはえらいことになっている!

これがリーマンショック前夜。そして9月半ばを過ぎて、なんか変、なんてことじゃなくジェットコースター状態になっていった。

もちろん日本中、世界中ですべての産業がジェットコースターになったのだけど、日本の”ギョーカイ”の場合、すでに前半で予兆があったのがポイント。つまり、この数年の大波乱の原因はすべてリーマンショックにあるわけではない。もともと下り坂がはじまっていたわけだ。リーマンショックはそれを加速させたに過ぎない。過ぎないというわりにはものすごく加速させたわけだけど。

で、その2008年前半以来、いま”ひと息つけるね”という状態がやって来たわけだ。

もちろん、いまや誰でもわかってるように、ここから急に上向くことはない。これからは少しずつ緩やかにでも確実に下り坂は続いていく。ひょっとしたらまた急な下り坂になるのかもしれない。少し前に書いたように、来年のアナログ停波が次の急な下り坂のきっかけになってしまうのかもしれないし。

一方、今年後半は広告費が相当に持ち直すという予測もある。日経広告研究所が先月発表した予測によれば、とくに下期は前年比で大きくプラスになるという。

ただ、前年がものすごくマイナスだったのでプラスになるということで、よかった頃、2007年の水準にはほど遠いのだそうだ。まあ、それはそうだろうね。

それから、今期後半は、インターネット広告費がいまだかつてないほど伸びるらしい。つまり、企業がいまちょっといいから広告費を増やそうかなという時、決して旧来型のマスメディアに回帰するわけではなく、ネットに注ぎ込むということ。ただ、テレビ広告費は戻るのだと。新聞や雑誌は回復といえる状態にはならないだろう。これも、普通の感覚として、そりゃそうだろうねと受けとめる話だろう。あ、新聞雑誌関係の方、なんかすいません。

この、インターネット広告費がかつてないほど伸びる、ということは重要だと思う。おそらく、びっくりするほど伸びる。その機会にどう対処するかが、大きな会社から個々人まで問われる、今後のベースになるんじゃないだろうか。大きく伸びるインターネット広告費に対し、どんなメニューを揃えられるかが大事になるはずだ。

という、iPadでコンテンツの未来を考えようぜワクワクするね、という内容じゃなくてすんません。でも、こういう状況を見据えた上で、さてiPadで何をどうするのか、と考えていくのがよろしいかと思いますです。はい。

[`evernote` not found]
Pocket

トラックバック用URL:

Facebookアカウントでもコメントできます!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です