<e-Reading>Kindle日本語対応でややこしくなってきた

もうニュースがTwitterを飛び交っているように、Kindle日本語対応版が今月末に出る。iPadについて書いているからには、ぼくも買っちゃうのかなあ。あれ?でもカンジンの日本語の電子書籍は出るのかしら?いや、きっと今ごろ、日本の出版社も慌てて対応を議論しはじめているんじゃないかな。

というわけで、新シリーズサブサブタイトルのもうひとつは、<e-Reading>ってことにして、電子出版について書いていくよ。

Kindle日本語版が登場すると、日本の電子書籍市場もややこしくなっちゃうなあ。

すでにiPhone/iPad上ではいろんな出版社が各社各様に多様なサービスを展開している。多様すぎてわけわかんなくなっているじゃないか。

ややこしいのは、各社各様のプラットフォームだ。少し前の記事で、ダイヤモンド社がDreaderというオリジナルのリーダーアプリを開発したことを書いた。あ、ここでおさらいしておくと、電子書籍にはその書籍をどのフォーマットで電子化するかと、そのフォーマットに対応したリーダーアプリがセットで必要。世界標準と言われるePub形式は縦書きやルビの表示ができないので日本語の書籍には問題がある。そこで、独自のリーダーアプリが必要になってくるわけ。

ダイヤモンド社は個々の書籍を単独のアプリとして売っている。Dreaderだけをダウンロードして、書籍をダウンロードして、というのは面倒くさいでしょ、というユーザー視点の考え方をとっているのだ。

でも、他の出版社はちがう。リーダーアプリだけをダウンロードさせる。これを起動すると登録しなさいと言ってくる。登録ボタンを押すとSafariが開いてその出版社のECサイトに連れていかれる。そこで名前などを登録して読みたい書籍を買う。それからまたリーダーアプリに戻ってさっき買った書籍を読む。このやり方がすごく多い。

でもこれはどうなの?そうとう面倒くさいよ。途中でイヤになる。イヤになって、もう買うのやーめた、って人も多いんじゃないか。

どうしてこの面倒くさいやり方を採用するところが多いのかは、はっきりしている。Appleに30%もってかれたくないからだ。リーダーだけをアプリとして無料配布する分にはAppleにお金は落ちない。それとは別に用意したECサイトでお金を落とすようにすれば支払われた金額はそのままその出版社のものになるわけだ。

でも、このやり方は結果的に損だと思う。ぼくみたいに熱心に研究しようという意図がないと、途中で離脱する確率が高まる。その率は30%じゃ済まないんじゃないかな。だから、ダイヤモンド社のやり方がお得だと思うよ。

とは言え、ダイヤモンド社のように個々の書籍を単独でリリースしていった場合、どうなるのか、という問題も出てくる。iPadの画面をどんどんどんどん書籍が埋め尽くしていったら、しまいにはどこに何がどうなってるのかわからなくなる可能性があるわけ。

だったらAppleデフォルトのiBooksで売ればいいんじゃないの?うーんでもいまのところは、日本語の書籍を売れるようになっていないそうなんだよね。

そんな風に、iPad上での電子書籍セールスは、相当ややこしいことになっている。ぼくもすでに、どの本をどこで買ってどのアプリを開けばどの本が読めるのか、もう全然わかんないんだ。なんかもう面倒くさくて、かえって本屋に行きたくなってくる。これじゃ本末転倒だ。

そこへ来てKindle日本語対応版の登場だ。ますますわけわかんなくなりそう。

たぶんこのわけわかんない状態はしばらく続くんだろう。渾沌の先に、何が待ってるんだろうね?ただ、iPadの電子書籍にはちと気になる点がある。何が気になるのよ、って答えは、次回書くからね・・・

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コメント

  1. Kindleの端末を持ってないので断言できませんが、一部の日本語フォントをファームウエアの中に組み込みました。ということだと思います。なので、iBOOKと同レベルになっただけだと思います。XTZのフォーマット、ちゃんと調べてませんが、縦書きの対応とかできてないっぽいですが。すでに持っている人に聞くしかないですね。日本語対応という実際の意味を。

  2. Kindleの新型、日本語対応した事って意外と告知されてなかったりするのはやはりKindle Storeが未だ日本語対応してないことに起因しているのでしょうか…早くStoreの方が日本語正式対応してくれる事を望んでます。

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