雑誌は映像を味方につけろ〜クリエイティブ維新その24〜

去年から今年、雑誌の休刊があいついでいる。なにしろ、広告費が激減しているからね。聞くところでは、雑誌ビジネスは広告費で制作コストをカバーできるかがベースなんだって。すると、あとは購買収入つまり書店からの売上げがそのまま利益になる構造。

そうだったのが、広告費で制作コストをまかなえなくなってきた。そして購買数もみるみる減少しているのでやっていけなくなってきたってわけ。

さてそれほど苦しい雑誌はどう生き延びればいいか?

やや根拠が薄いんだけど、雑誌は映像を味方につければなんとかならないだろうか。

雑誌が売れなくなっている中で面白いのは、これまで”強かった”雑誌も厳しくなっていること。”強かった”ってことは、パワーみたいなものはあったってことだ。パワーはあったけど、ネットで情報がどんどん取り寄せられるもんで、もともとのパワーでは追いつかないのがいまの状況。

一方、ネットで情報が氾濫している中、どこで何を読めばいいのかわからん、と前にも書いたよね。だったら、ネットで頑張ろうよ。これがまず考えのベース。

ところが、雑誌のサイトはなんつうか読みにくい。

それは雑誌の人たちが紙の呪縛から離れられなくなってるから。

ひところ、ネットマガジンみたいなのが流行って、WEB上で雑誌感覚でぱらぱらページめくる、みたいな。そのために特別なアプリケーションをダウンロードさせる、みたいなことが多かった。やってみると、めんどくさいの。WEB上でまで”紙っぽさ”にこだわるから逆にややこしいっちゅうの。

雑誌の豊富なコンテンツ力を、もっとWEBらしく見せていかないと。

そいでね、WEBらしくつうんなら、いまは映像なんでねえの?

雑誌をぱらぱらめくる態度ってのは、何かを調べる能動性というより、ぼーんやりだらだら時間つぶし感覚で、でも自分の好きな世界をめぐっていく、極めて受動的なものではないか。そこで、”自分の興味に添ってクリックしていこう”という見せ方は、疲れる。あきる。

で、動画を駆使して自堕落な読者にぼーっと見せていく。その方が雑誌っぽいんではない?

これ、けっこうありだと思うよー。例えば私はMen’s EXを時々買って読む。でも毎月ってわけではない。とは言え、ネクタイ締めるようになってまだ三年なのでビジネスマンとしてのファッションは気になるので、毎月”買おうかなー”と悩む。

でもさあ、買って”読む!”ってほど読まないの自分でわかってるから買わないの。すぐにリビングに積まれて妻がさっさと片づけるつまりすぐに”ゴミ”になるから買わない。

これが、WEBで、動画もふんだんに見せてくれたら、読むなあ。ぼーっと。毎週、いや毎日見るなあ。んで、紹介された靴とか買っちゃうかも。伊勢丹に行って。ね、すごく生き生きした広告媒体にもなるよ。

WEB上で、動画を使うといい、と言うのには多少の理論的根拠が実は、あるの。それはまた、次回ね。

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