テレビ局が赤字になっちゃった〜メディア事変その36〜

えーっと、画像はこれで見れるのかな?

あ、見れるみたいね。数字も読める?

表にするとこんな感じ。

あ、まずフジテレビはよくわかんないね。これね、放送認定持株会社に移行したからね。なんかわかんない。他の局と並列な比較がしにくくなったわけ。

あと、おや?TBSは営業利益が他局に比べて落ちてないぞ。えらいなあ。うーん、これもねえ、TBSは赤坂サカスに移って不動産事業をおっぱじめた。その利益がぐいと全体を押し上げている。

日テレ、テレ朝、テレ東は激しく利益を落としてるね。悲惨だ。

それから、この数字は”連結”数字だ。テレビ局の本業以外のいろんな子会社の数字も含めてのもの。他に”個別”も発表していて、その数字の方が”テレビ局”そのものに近い。これを見ていくとびっくりする。

”個別”だと日テレは6億の赤字だ。テレ東なんか11億の赤字だ。

それからね、各社”通期予想”も発表しているんだけど、テレ東は通期でも”個別”で13億の赤字になりそうです、と発表している。

なんか、いったいどうなっちゃってるんだろう。

テレビ局は”永久に不滅です”だと思ってなかった?学生の就職ランキングで常に人気企業だった。なんか面白そうで給料良くて、いいなー、みたいな。

それが赤字。

うーん、世界的な不況も深刻ですなあ。って、あなたこのブログの読者?そうじゃないでしょ?ちがうでしょ?

テレビ局の一部に赤字の会社が出てきたのは、世界不況のせいだけではない。かと言ってそれぞれの経営者が無能、ってことでもない。企業努力が足りないから、でも当然ない。

ただ、そういう時代になったから。それだけ。

もう少し詳しく言うと、大量のモノを製造して不特定多数に認知されれば事業になる、という時代が終わっちゃったから。あるいは、そういう事業がこの国の中で占める割合がぐーんと減ったから。それよりも、限られた層のニーズをとらえてその層に届くコミュニケーションでうまくモノを売ることを考えないと、売れなくなってきたから。そして、そういう時代が来た時に、うまいことインターネットが普及しインフラも整い、”限られた層”に向けたコミュニケーションができる感じになってきたから。

つまり、四字熟語で言えば”栄枯盛衰”。テレビはついこないだまで”栄えて””盛り上がって”いたのが、今年を境に”枯れて””衰える”業種になったわけ。

時代なんて、パッと変わる。

むかーし、そんなコピーがあった。これをもっとリアルに翻案すると、時代なんて、何の前触れもなく、誰かの意志でさえなく、パッと変わっちゃう。

テレビ局が赤字になっちゃった。そうすると、何が起こる?これ、考えてみよう・・・

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