なんとなく企業改革の”コツ”みたいなことを書き続けている。こうなったら、思いつくだけ書き続けよう。
コミュニケーションが大事だとか、みんなの味方になるとか、書いてきた。もっと地道なレベルまでかみ砕くと、”愚痴を聞いてあげる”のも大事だ。すごく重要。
改革者は美しい理念が書かれた旗を派手に振りかざす。でもそれだけじゃダメなんだな。もっと、泥臭ーい、ジミーなこともやらなきゃいけない。愚痴を聞いてあげる。これだって、改革を推進する際にやらなきゃいけないことだ。
美しい理念を掲げて、それは理屈では分かってもらえたとしても、企業内ではもっと素朴なことでみんな悩んでいる。困っていたりする。改革者はそういうことだって解決できる、という姿勢でいないといけない。だから、愚痴は聞いてあげないとね。
誰だって、愚痴はある。それぞれ、大したことないようで、その人にとっては重たい問題だったりする。長年のこじれた人間関係だったり、あの人がどうしても苦手だったり。そういうこと、ひとつひとつ聞いてあげる。女性を口説こうと思えば、彼女のよき理解者でいないといけない。その原点が、悩みを共有できることだったりする。同じように、理解者にならないといけない。そうすれば、こっちの理念も理解しようとしてくれる。
経営トップであれ、事業部門のキーマンであれ、長年管理部門で頑張ってきた人であれ、愚痴はある。かなりの立場だから好き勝手やってるように見えて、立場があるほど愚痴はあるのだ。
そして彼らの愚痴から、改革を現実にする際のヒントが見えてきたりもする。改革が改革であるからには、そういう悩みの解決にもつながるようじゃなきゃ意味がないのだ。
聞いてあげる。とにかく聞いてあげる。そしてうなずいてあげる。なるほどなるほどわかるなあ、と言ってあげる。言ってあげるだけでなく、心から共感しなきゃダメだけど。
そんな他愛もないことが、改革の推進に大いに役立つ。試しに、やってみれば?
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