iPad Messagesの4つ目のテーマは、アプリ全般について語っていく<App Cosmos>ってことにしてみたよ。電子書籍やVOD以外のアプリについて、ということで。
いまぼくは、帰宅するとずーっとiPadをソファでゴロンゴロンしながらいじくっている。何をするかと言えば、メールとRSSとTwitter、そしてそれぞれでチェックしたWEBサイトをブラウズしている。
そいでもって、それに飽きたら、Blood & Honorをプレイしている。そりゃ何だ?って人は、ここをクリックしてみよう。You Tubeでデモ映像が見れるから。まあようするに、ウォーゲームです。しかも、ものすごくシンプルな。
このBlood & Honorはもともと、ボードゲーム(ホントにゲーム盤でサイコロ転がして遊ぶヤツ)で「RISK」というのがあって、ほぼそのパクり。ぼくは中高と外国人の先生がいる一貫校にいて、カナダ人教師から教えてもらった。卒業後も自分で買って学生時代まではよくやってたもんだ。
その「RISK」じゃなくてBlood & Honorは一回15分くらいで終わる。これを何回も何回もやっている。気がつくと、TwitterやRSSのためと言うより、Blood & HonorのためにiPadをもっぱら使っている状態。なんだよおれ、結局ゲーム機にしちゃってるよ。
そこへ今度は、Tower for iPadが登場したとの情報が@zom_1さんから舞い込んだ。なんだって?!これはさっそくダウンロードせねばと、速攻で購入したよ。それは何?って人は、はい、またここをクリックね。
ちなみに@zom_1さんは、十年ぐらい前にメーリングリストでお友だちになった方で、最近Twitter上で再会した。びっくりするぐらい映画を観ていて、電子竹林というブログで毎日のように映画の感想を書いている。カンタンでするどいコメントを書いているので、映画を観る前に参考にするといいよ。
その@zom_1さんから教わって、Tower for iPadをやってみた。うーん面白いなあ、相変わらず!”相変わらず”と言うのは、このTowerというゲームは、やはり十年ぐらい前にMacユーザーの間で大いに流行ったヒットゲームなの。ぼくも一時期はロクに仕事もせず毎晩毎晩プレイしていた。ビルを作ってオフィスやマンションやホテルを運営し、住民の不満をうまく解消してあげながら100階建てに拡張していく。そんだけなんだけど、ホントによくできてる。この夏休み、出かけるのが億劫なiPadユーザーにはオススメだよ。
しかしなんだなあ。iPad Messagesとか大層なサブタイトルで書いてるくせに、ゲームの紹介かよ。それだったら他にもっと気の利いたレビューブログはいっぱいあるよ。はい、すいません。
うーんとなんとかiPadについてのMessageに仕立てなきゃ。そうそう!このTowerなんだけどね。Mac版で十年前にヒットしたゲームだってのは、ちょっと考えるべき点があるね、うん。
iPadはコンテンツのアンビエント化を推し進めてしまうデバイスだ。アンビエント化ってなんだよ、って人は、ここで前に書いた「キーワードはアンビエント化〜『電子書籍の衝撃』の衝撃!:前編〜」と題した記事を読もう。もっと言えば、『電子書籍の衝撃』を読むといいよ。
アンビエント化とは、”遍在化”とでも捉えればいい。遍在化する、つまり、そのコンテンツの時代性とかヒットしたかどうかとかを、フラットにしてしまう。iPad上では、iPadのために新開発のコンテンツも、ずいぶん前に世に出た旧作も、並列でぼくたちの目の前に登場してくる。Macでさんざん遊んだTowerも、もう一度ぼくは出会ったわけだ。あるいはこのブログで初めて知ったあなたにとっては最新ゲームと何ら変わらない存在になる。iPadはそんな作用を引き起こすのだ。
Towerについてはもうひとつ、別の視点でも言えることがある。iPadコンテンツでは”ブランド力”がけっこう大事だということ。Towerは十年前からのMacユーザーにとっては大ヒットゲーム。だからブランド力がある。しかもかなり強い。「Tower for iPadが出たんだってさ!」「そりゃ速攻で買わなきゃ!」と、口コミを広げる核になる人びとが少なからず存在するわけだね。そういうコンテンツは、ヒット作になりやすいだろう。
iPadの上では、新作も旧作も、大企業のものも個人のものも、並列になる。一方で、小さな情報圏域でのブランド力がコンテンツの価値を振幅させもする。
これからのコンテンツのマーケティングやプロモーションのヒントがそこにはあるよ。
なーんて大上段に構えたことを言ってますが、今日はとにかく、2つのゲームの紹介記事だった、ってのが真相ですね。この休日、Blood & HonorとTower for iPad、楽しんでみてはいかがでしょう。ってどういう終わり方だよ・・・
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