ここからどう進むか、だ〜09年度業界決算

これまでも節目節目で業界の決算数値をまとめてきたので、いちおう各社の数値が出揃ったこのタイミングでいちおう表にしてみたよ。

でももはや、あまり解説する気もないかなあ。

いや分析が見たいよ、という方は@Fuwarin氏が運営しているGarbagenewsのここからはじまる一連の記事を読むといいだろう。決算短信の数値から多様なグラフで解説してくれる。

もう少し”通”な人には同じGarbagenewsでもこの記事とか、あとこっちの記事もオススメしたい。

ところでこのGarbagenewsはずいぶん前からチェックしているのだけど、多彩な記事の中でマスコミ関連の分析記事がよく登場する。これまでにもいろんなことを教わってきた。

そしてTwitterで@Fuwarin氏と出会って、ああ、この方がGarbagenewsの書き手なのだと知ってとても光栄に感じたものだ。うれしくて時折Tweetを交換させていただいている。あなたもフォローするといいと思うよ。

少し話がそれたけど、ぼくが一点だけ書き添えたいのは、表の中の代理店3社の売上高合計だ。ADKの下の”三社合計”の数値。ADKだけ12月決算なので並べるのはちとアレなのだけど、大手代理店3社(正確に言うと博報堂DYには大広と読売広告社が含まれているから5社)の売上合計がこの一年で約3700億円減少している。ちなみにその前の一年で約2900億円減少した。

つまりこの2年間で広告業界から6600億円のお金が消え去ったのだと言える。二年前に約3兆6000億円あったお金が約2兆9400億円にまで減ったのだ。約18%の減少。

これまでもさんざん書いてきたけど、この国のクリエイティブ業界は結局、数兆円の広告費のお金の流れの中で生きてきた。広告費という企業がメディアに費やすコストの”おこぼれ”にあずかって生きてきたにすぎない。広告費の減少という事実にクリエイターは打ちのめされている。

打ちのめされてぼやくだけなのか、それでも立ち上がって別の光を見出そうとするのかは、ひとりひとりの考え方次第だ。少なくとも、考え方を変えるべき時だし、変えないと生き残れない。

でも別に、悲愴な気持ちになる必要なんかないよ。だって次の面白そうなことはどんどんはじまっているんだから。

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コメント

  1. 久しぶりにコメントします。まったくその通りです。現実を嘆いていてもどうしようもないですね。僕のお付き合いしている代理店はこの中にはありませんが、さらにひどい状態です。でも、広告の仕事をしている数年前から、このままではすまんだろうな、ということは薄々感じていました。現場は皆そうだったのでは?かといって、先手を打って違う方向性に行くということもなかなかできなかったわけです。今頃とんでもないしっぺ返しが来ていますね。こんな機会でも来なければ変われない、人間は弱い生き物です。

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