Facebookをだらだら眺めていると、いろんなお友達がいろんな投稿をしているので、思わぬ情報に巡り合えたりする。夕べも、こんなニュースをお友達を通じて知ったよ。
“アドビ、「Adobe Digital Publishing Suite, Single Edition」を日本で提供”
これを読んで、ぼくは思わず「おー、待ってたよー。」とシェアした。
2010年にiPadが日本でも登場してからの数か月。ブログ・クリエイティブビジネス論はiPad一色だった。最初の頃に書いた「電子雑誌はPDFじゃダメなんだよ!」はとくに熱が入っていて、アメリカのiPad用雑誌アプリがインタラクティブな仕掛け満載でクリエイティブなのに対し、さっそく出てきた日本の雑誌アプリが紙面をそのままPDF化したものばかりだったのに憤っていたのだ。フンガー!と憤慨して書いている。不思議とこの記事は2年近く経ったいまも一日三十人くらい読んでくれている。もうずいぶん古くて状況もかなり変わっているから恥ずかしいけどね。
とにかくぼくはこの頃、iPadで何が出来るかに夢中だった。iOSがどうしたでC言語がどうのとか、結局よくわかってないんだけど、そんな知識も仕入れたり。そして、コンテンツをiPadに配信できる形にどうしたらできるのかもいろいろ調べた。思い返すと、いろんな人にお会いしたよなー。そういう、興味が湧いたら猪突猛進なのはいまも変わっとらんね。
いくつかのやり方にたどり着いたのだけど、そのうちの大きなひとつが、AdobeInDesignだった。WIREDのiPad版がすごくカッコいいのだけど、これはAdobeが協力してオリジナルのプラグインを開発したからできたらしいと知った。日本のAdobeの方にもお会いして、いずれ製品として出る予定だという情報を得た。
情報通り、翌春(だったかな?)には製品として出たのだけど、高かった。当時ぼくはロボットにいたのだけど、中小企業が”試しに”買う金額ではなかった。
それが、3万円弱で出たというのだから、小さなデザイン会社でも試しに買えるレベルではないかな。
あと、iBook AuthorなんてのもApple自身が無料で出しているので、もっと気楽に電子雑誌が試せる状況だ。これだったらぼくでも使えそうだよ。
さてそれで思い出したのだけど、ぼくはiPadとインタラクティブな雑誌アプリに興奮しながら、同じことがテレビでも起こるんじゃないかと想像していた。その頃書いた記事に「放送はテレビの一部になる」というのがあって、山崎秀夫さんの”コネクトテレビ”に関するブログにもふれながら書いている。
“言ってみれば、テレビモニター上でも、コンテンツがアプリ化するのだ。”
なんてことを書いていて、これはいまの言い方だとスマートテレビだ。
iPadでインタラクティブな雑誌アプリに興奮し、同じようなアプリがテレビに乗る。そんなことをイメージしていたのを思い出したのだ。
このところ、そこは忘れていたなあ。思い出してみると、あらためてスマートテレビの面白さと可能性に気づいた。放送とVODと、あとはお天気アプリね、ぐらいしかイメージできてなかったのだけど、iPadのWIREDやPROJECTのような雑誌アプリのようなものがテレビ上でも見ることができれば、かなり面白そうだ。もちろんそこでは、スマートフォンやタブレットとの連携で、できることの幅は広がるだろう。
テレビと、手元のタブレットとの間で、映画のようなゲームのような雑誌のような、これまでになかった視聴体験をもたらすコンテンツはできるはずだ。
とかなんとか考えていると頭の中がごちゃごちゃになってきたじゃないか。スマートテレビについて整理するつもりが、どんどんとっちらかってきたぞ!どうするんだよ、おれ!
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