8月1日発売『拡張するテレビ 広告と動画とコンテンツビジネスの未来』はこんなに欲張りな中身だ

kakucho
8月1日に、私の新著が世に出る。いや、いままさに最終作業中なので、出るはずだ。少し不安になってAmazonを見てみると、ちゃんと載っていて「予約注文」ボタンもついていたのでほぼ間違いないと思う。

ということで、少しでも興味ある方はぜひ、「予約注文」のボタンを押してください。お願いします。すがりつくようにお願いしたい。というのは、この予約注文が多いかどうかがひとつ、その書籍のその後を担う要素らしいのだ。いまやそういうことになっているのだ。Amazonの予約が私の新著の命運を握っている。つまりあなたが私の命運を握っている。ここはぜひ、ポチッと押しちゃってください。

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さて『拡張するテレビ』はどんな本なのか。目次をざっと紹介しよう。

序章 テレビは拡張している
第1章 SVOD二年目、第二幕
第2章 テレビ番組のネット配信
第3章 テレビ視聴の変化と新しい視聴計測
第4章 二度目の動画広告元年
第5章 新しい映像配信サービスはテレビに取って代わるのか?
第6章 ソーシャルテレビ再び
現場レポート サカイオサムという分散型メディア
第7章 今後のテレビビジネスと映像コンテンツ産業
第8章 広告コミュニケーションの新しい姿

こうして目次を並べてみると、欲張りな本だなあと思う。領域が広すぎてどの業界の人が読めばいいかわからないかもしれない。でも言ってみれば、そういう本なのだ。もはやテレビ放送の話だけとか、ネットの映像サービスの話だけとか、広告業界の話だけとか、そんな風に分けて語っている場合ではない。”映像”を軸にすると、関わる世界は大きく広がり分野を分けたり限定してはもはや語れないのだと思う。

その広がりこそが、「拡張するテレビ」なのだ。ここでいうテレビはつまり、第一義的にはテレビ局やテレビ番組のことだが、広義にはすべての映像文化の話でもある。映像は今やすべてのメディアに偏在し、しかも大きな存在になりつつあるのだ。

だからこの本は、テレビ放送に関わる人やオールドメディア全般に関わる人にとっての話題だけでなく、ネット側で映像に関わったりネットからテレビ界にアプローチしている人の話でもあるし、マーケティング領域から広告手段としての映像を考える人の話でもあるし、なんと言っても映像を日々制作する人たちのためにも書いている。

広告にもテレビにも映画にもネット映像にも、作り手の側として関わってきたので、横断的に見られてるのは私くらいしかいないぞ!という自負もあったりするし。

もう少し本の構成を解説すると、第1章第2章は、この二年間で起こってきた大きく新しい潮流について取材してきたことをまとめている。正直、この部分は知ってる人からするとあらためて読むまでもないよ、と思われてしまうかもしれない。だがそうした動きを断片的に見てきた人には、起こった事柄をこの機に整理してもらえると思う。もちろんはじめてちゃんと知る人には、わかりやすくまとめられているつもりだ。

第3章は前半で、テレビと人びとの関係の大きな変化を書いている。この部分は”考察”に当たる部分だ。テレビはつまらなくなったから若者が離れちゃった、という印象論ではなく、時代の流れの中で”テレビ放送”が難しくなっていることを描き出している。そのうえで、視聴測定も変わろうとしていることをレポートした。この章は、第7章の前振り的な役割もある。

第4章は、実は第8章とセットになっている。動画広告の最前線を取材したものだが、動画広告というより、広告コミュニケーション全体の最新事例をレポートしている。観念的に言われていたことがついに具現化しはじめているという話だ。

第5章は「ソーシャルテレビ」をキーワードに、テレビとネットの接点としてのtwitterやセカンドスクリーンアプリについて紹介している。私が運営する勉強会・ソーシャルテレビ推進会議の運営を通じて、参加者のみなさんから得た情報の数々だ。

現場レポート・サカイオサムという分散型メディア、といういささか文脈不明なパートがある。私自身がこの5年間でどのようにコミュニケーションの形をつくってきたかを振り返っている。計算してやったわけでもないのにコミュニケーションの”仕組み”めいたものができ上がった。そしてそれは企業やメディアのコミュニケーションと相似形なのではないか、という話で、あとの2つの章の前振り的なパートになっている。

第7章、第8章は将来像の提示だ。テレビ局もしくは映像コンテンツ全般は今後どう考えるべきかを示したのが第7章。そして企業はどんなコミュニケーションをとればいいかを私なりに模索したのが第8章だ。どちらも、その最前線にいる人からするとなにを理屈ばっか悠長に語っているんだ、と腹を立てるかもしれない。だが少なくとも大きな流れとしてはこうなるはずだ、というコンセプトをまとめたつもりだ。そして7章と8章は強い関係性もあると思う。ひとつの考え方として、ぜひ読んでもらいたい、この本の最重要パートだ。

この本は、宣伝会議の新しいシリーズ「実践と応用シリーズ」の第二弾として出版される。学習参考書のようなシリーズ名だが、実際宣伝会議としても「これから何年間でも読んで参考にしてもらえるシリーズ」という考え方で出版していくのだそうだ。だから私も、メディアを読み解く「参考書」にしてもらえるように、できるだけ取材で得た情報を盛り込み、そのうえでの考察を書いている。”なんとなく”書かれたメディア論にはしていないつもりだ。事実こうで、今後こうなるはず、という地に足のついた内容になったと思う。

8月1日の発売に向けて、このブログで盛り上げていきたい。あなたが「予約注文」ボタンを押したくなるよう、できるだけ日を置かず更新していくつもりだ。いやもちろん、いますぐ押したいなと思ったら、押してもらってかまいませんとも。ご遠慮なく、ぜひ!

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