今週、幕張でCEATECが開催中だ。この日本最大の家電ショーに初めて行ったのは2010年だった。華やかでびっくりしたもんだ。そうかあ、日本の家電ってすげえんだな。SHARPがGALAPAGOSという電子書籍端末を発売して、勢いがあった。ブースで名刺交換した相手に大阪まで会いに行って当時在籍していたロボットのコンテンツをのっけられないかと交渉したりした。
その後、SHARPがピンチに陥るだなんて想像だにしなかった。GALAPAGOSはその名の通り、ガラパゴス端末として世界はおろか日本でも定着せず消えていった。
などとネガティブな感慨に浸ってる場合ではない。ネガティブな局面から、新たな地平へ向かおうと意外に活気があった、それが2013年のCEATECだった。
明日金曜日も行くので、他のことはまたこってり書くとして、今日はREGZAのことを書く。
REGZAと言えば、片岡秀夫さんだ。
2011年のスマートテレビ研究会でお会いし、同年のCEATECでもお会いした。その後いろいろご一緒する機会がありなんだか仲良くしてもらっている。
ブースに行く時はメッセージをと言われていたのでそうしたら、ちょうどブースにいらしてお会いできた。
そもそも、東芝は録画機能に独自の進化をさせてきた。それが、今年はまた新たな局面に入っていた。REGZAは、ソーシャル化した録画テレビになっていくのだ。
もともとREGZAは録画している番組の見どころに“タグ”をつけてユーザーで共有できるという、ユニークな進化をしてきた。その時点でソーシャル化を果たしていたわけだが。さらにぐいっと進んだのが今年だ。
まず、ツイッター。REGZAは放送を観ながらツイッターのタイムラインを表示できるのだ。もちろん、放送中の番組別でタイムラインを選べる。画面の下の方に縦のバーが見えている。各局ごとのツイート数を棒グラフ的に表示しているのだ。あれ?見たことあるなあこういうの。そう、tuneTVだ。スマホ用のソーシャルテレビアプリのようなことが、テレビ画面で直接できる。
また、Facebookもテレビの上で表示できる。これぞ、ソーシャルテレビだ。
でもそれだけではない。独自のソーシャル機能を開発している。
番組録画をみんなでコミュニティとして共有できるのだ。・・・何言ってるかわからんよね。
写真を見てもらおう。
真ん中に“おまかせ録画コミュニティ“という欄がある。東芝側でオフィシャルに用意したもので、この中から選ぶと、その分類の録画を勝手にやってくれる。“恋愛ドラマ“を選ぶと、各局の恋愛ドラマがおまかせで録画されていく。その中から自分が観たいものを選んで観ればいいのだ。
そしてこの“番組録画コミュニティ”は自分でも作れる。特定のタレントが出ている番組とか、好みのスポーツだけを録画するとか。さらに、自分のお友達を、自分が作ったコミュニティに誘うこともできる。同じ番組を観るコミュニティが形成されるのだ。
そしてそして!ツイッターやFacebookと、この録画コミュニティを近い将来連携させる計画だそうだ。すると、同じ番組をみんなで録画し、感想をソーシャルメディアで語り合うこともできるということ。おお!面白い!アニメやスポーツなど、熱いファンがいる分野ではとくに盛り上がるだろう。
コミュニティなんだな。
コンテンツはコミュニティになっていく。そんなことを何度かこのブログで書いてきた。そのための環境が整いつつあるのだ。
“ソーシャルテレビ”というと、放送中の番組についてツイッターでつぶやきあう、リアルタイム性の話になる。それが第一歩なのはまちがいない。
でもその奥には、番組がコミュニティになった状態、という意味でのソーシャルテレビもあると思っている。そっちの意味のソーシャルテレビは、これからもっとスポットが当たり、そこに新たなビジネスモデルが構築されていくのだとぼくは考えているのだ。
さて!このREGZAの開発の中心人物たる片岡秀夫さんも、11月1日のソーシャルTVカンファレンスにご登壇いただくことになっている。最後のバトルトークのコーナーで、ディスカッションに参加してもらうのだ。もちろん、REGZAのソーシャル機能についてもカンタンに説明してもらえる。
片岡さんも個性的な方だが、バトルトークの出演者はユニークな方ぞろいなので、相当面白いと思うよ!
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コミュニケーションディレクター/コピーライター/メディア戦略家
境 治
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