このブログで”政治”という言葉が出てくるとは思わなかった?・・・うん、ぼくも思わなかった。というか、話題として避けてきた。
ホントは政治にぶりぶりに関心あるし、メディアとは本質的には政治的なものだ。なのにここであまり政治について語らなかったのは、いまのこの国の政治状況に失望しているから。
でもこれから、政治について書いていこうと思う。なぜならば、インターネット選挙がはじまろうとしているからだ。
少し前の話になるのだけど、3月12日に「インターネットは政治を変えていくのか 〜 ネット選挙解禁にむけて」というイベントがあった。主催はOne Voice Campaignという団体。この団体のことも、この催しの趣旨も、あんまりよくわからずに、でも勇んで行った。ネット選挙解禁は、エポックメイキングだなあと思ったからだ。
One Voice Campaignをちゃんと知らなかったけど、会場に着いたら見たことある若者がマイクを持って喋っている。あれ?江口くんじゃないの。そうなんだー。
One Voice Campaignは若者たちの手弁当活動で、まさしくネット選挙実現のために去年から活動しているのだそうだ。そして法案成立大詰めのこの3月に開催したのが今回のこのイベント。各政党のネット選挙推進のキーマンが集まり、夏野剛さんなどゲストも参加してパネルディスカッションが行われた。
会場には、意外に知ってる人たちもいっぱいいて、ネット選挙解禁への期待の高さが感じとれた。ディスカッションの内容は、各政党が「おれんとこがいちばんえらい」という主張をぶつけあう場面が多く、正直言ってシラけた。アジャイルメディアの徳力さんがツイッター上でしきりと「もっとこうしたら」をつぶやくのだけど、司会の人はどうやらハッシュタグを追ってるわけでもないようで、変わりなく議論(というかちょっとした言い争い)が続いてしまった。
まあでもいいや、議論の中身は置いといて、手弁当のグループがこんな立派なイベントを成し遂げたことが素晴らしい!江口くん、久しぶりだね、ってことで、あらためて時間をもらってごはん食べたのが、冒頭の写真のお店だというわけだ。
One Voice Campaignは江口くんが呼びかけて仲間たちが集まり、活動をはじめたそうだ。それぞれ仕事を持つ若者たちが、それぞれの力を持ち寄って世の中にネット選挙の実現を呼びかけていった。いまはサーバー代さえ払えば、誰でも情報発信できる。だからこうした運動も起こしやすいけど、本気の問題意識がなければ続けられなかっただろう。だから、いい仲間が集まったんだね。
ほんとうは衆議院選挙で実現したかったのだけど、12月に選挙が早まって、間に合わなかった。でもどうやら、夏の参議院選挙までには実現しそうだ。それは結局、安倍首相が決めたから、かもしれないけど、彼らの活動だって少なからず後押しになったはずだ。若者たちが政治を変えた、第一歩かもしれないね。
江口晋太郎くんはユニークな青年で、例えばこのページにもOne Voiceの仲間たちとのインタビューが載っているのだけど、最初は自衛隊にいたそうだ。その頃にイラク派兵などもあって政治や社会に新たな興味が湧き、自衛隊をやめて大学に入ったという。ネットメディアでの企画を本業としつつ、政治関係の活動に携わっている。
江口くんと話していると、若者なのに同じ目線で意見を交わしていることに気づく。ぼくらが何十年もかかってわかってきたことを、もう彼はわかってる感じ。20代の頃のおれって、もっと全然なんも考えてなかったなあ。
彼が特別そうだというのもあるけれど、今の時代感覚は、若者がこうして政治的な活動に手弁当で集まるのを自然に受けとめられている。それは素敵なことだと思う。ぼくら(いわゆるバブル世代)は政治について語り合う空気をついぞ持てなかった。政治を語ることはなんかダサいのだということになってしまっていた。ぼくらは、今の政治への諦めムードに加担してしまってきた。それは罪だと思う。
だからぼくたちは、ネット選挙を通じて、政治に意志を持とう。そうしないといけないと思う。
ネットによって、政治は変えられるのだろうか。インターネットは政治を変えるのだろうか。
この問いかけは、そもそもまちがっている。インターネットには意志はないのだ。意志を持つのはぼくたちだ。だから、インターネットで、ぼくたちは政治を変えられるのか。そう問いかけねばならない。政治を変えるのは、インターネットではなく、ぼくたちなのだ。
そしてこの問いかけへの答えは、はっきりしている。YES! ぼくたちは、政治を変えられる。変える意志があれば、変えられるのだ。
そんな次第でぼくは、ネット選挙解禁を大いに歓迎しようと思う。政治活動をやるのだ。インターネットを使ってね。あ、ぼくが選挙に出るわけじゃないよ。ぼくが応援したい人がいる。彼のために、インターネットを使ってみようと考えているわけ。
それで皆さんの中で、ネット選挙を機にあんなことやこんなことを考えている人がいれば、コンタクトしてください。彼の応援に役立ちそうだと思ったら、さっそく使います。
でもお金はあんまり出せないけどね。
コンタクトはこちら。sakaiosamu62@gmail.comにメールしてください。
みんなで、ネット選挙を楽しんでみよう。そして、この国の政治を変えよう。ぼくやあなたが参加すれば、変えられる。きっとね!
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