テレビの危機を噛み砕いてみる

前回、雑誌「調査情報」から原稿を依頼されたのでテレビの危機をもう一度考えるよ、と書いた。それに続いて今週はどんどん書いてその原稿に書くべきことを整理しようと思っていたのだけど、仕事が忙しかったり自堕落だったりしてなかなか手がつかない。すぐビール飲んじゃうしね。

で、とにかく今日は少しでも考えを整理するぞと。

テレビの危機とは、「テレビ局の危機」「テレビ番組の危機」「テレビ受像機の危機」の3つがあるよね、「受像機の危機」がいま急浮上だね、というのが前回のあらすじ。

で、いよいよ「テレビ局とテレビ番組の危機」の話に入ろう。

テレビ放送というビジネスは、とくに日本の場合特異な発達を遂げてきた。前提がすごいんだよ。いや、この前提を当たり前のように、空気中に酸素があるのは当然でしょ、ってぐらいに当たり前としてきたのが、いま考えるとすごいと思う。

前提1:テレビ受像機の世帯普及率はほぼ100%である
前提2:人は在宅中、ほとんどの時間、テレビをつけっぱなしにしている
前提3:全国津々浦々でキー局の放送を視聴できる

こういう前提が、高度成長とともに確立された。1970年代には、ざっっっくり言ってこの3つの前提が整った。厳密には前提3は青森県とか宮崎県とかでは最近まで(いまも?)不完全だが。

テレビ放送の恐るべき特徴は、ほとんどの日本人が、ほとんど同じ映像を見ることになる、という点にある。そんなメディアは他にはなかったし、今後もそんな状況は現出しないだろう。1億3千万人が一夜にして同じ情報を共有する。んなアホな、みたいなことが、可能だったのがこの30年間だよ。

だからお金が集まったのだ。広告費が我も我もと集まってきた。だってそんな送り手にとって都合のいいメディア状況はないんだもん。5億円ぐらい払ったら、ほぼ日本中の人が「ああ、そんな商品出たみたいね」と言ってくれるのだ。すぐ忘れるとか、いろいろあるけど、とにかく一週間ぐらいは「なんかそれ知ってるかも」と憶えてくれる。その間にスーパーに陳列してもらえば、ある程度の数、商品が売れるだろう。

なんて便利なんだ!

そして、その特異なメディア状況、ありえない”強さ”がほころびはじめている。しかもそのほころび傾向は止まりそうにないのだ。

まず問題なのが、前提2だ。明らかに崩れつつある。とくに若い人はもう誰が見ても明白なほど、テレビの視聴時間が減っている。ゴールデンタイムにお茶の間に家族全員集合、なんてもう天然記念物みたいなもんだろう。

ひとつにはもちろん、WEBやケータイだ。つけっぱなしメディアの政権交代が起こったのだ。中高生のぼくの子供たちは、食事が終わると自分の部屋に行って、建前上は勉強するのだけど、実態はケータイを見ている。不真面目だとか不健全だとか親子の会話がないぞとか、そんなこと言っても仕方ない。もう、そういうことになっているのだ。

勉強しに部屋に行くなら、勉強しなきゃダメだろう。それはそうだ。でも、ぼくたち親だって、「家に仕事持ち帰ったぞ、パパは大変なんだよ」とか言って自宅でPC開いて、結局WEB眺めてたりする。おんなじなんだよ。

これを加速したのが、ソーシャルだ。TwitterやFacebookは最高の暇つぶしツールだ。何が面白いって、人間がいちばん面白いんだ。ぼくと趣味指向が近いフォロー関係の人たちやFB上のお友だちが面白くってたまらない。

子供たちはまだソーシャルをやってはないが、モバゲーグリーにはまりこんでいる。これもソーシャルって言えばソーシャルだ。

つけっぱなしメディアは、テレビからWEBケータイに交替した。そこで見るコンテンツは番組からソーシャルに交替した。主役の交替だ。

「でもあれなんでしょ?ながら視聴をするんでしょ?だから主役の交替じゃないんじゃないの?主役はやっぱりテレビで、WEBやケータイをながら見するんでしょ?」

ノン、ノン、ノン!ちがうちがう。テレビを観ながらWEBケータイ、じゃなくて、WEBケータイ見ながらテレビ、なんだってば。少なくとも子供たちはそうだ。

こうして前提2が崩れつつある。それは現在進行形で進んでいる。どうもホントに加速しているようだ。スマートフォンとソーシャルメディアの急激な普及が加速のエンジンだ。ネットなんて昔からあるんだから、という見方は少し的外れだ。ネットだけが脅威なんじゃない。ネットが常にパーソナルに持ち運べるようになり、さらにソーシャルメディアの登場が決定的だったのだ。

えーっと・・・なーんにも結論は出てないけど、今日はここまで!明日は・・・書けるかなあ・・・???

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