この国の中央集権マーケティングをM9が壊した

明治維新のきっかけは、ペリーの黒船だった。この国はいつも外圧がないと変われないんだ、なんてよく言われるよね。でも今回、外圧以外にも日本を変える存在があったとわかった。地下に。日本海溝に。マントルの流れがプレートを動かし、そして日本のシステムを変えようとしている。外圧じゃない、地下圧だ。

今日、ぼーっと見ていたニュース映像の中で、イオンの岡田社長が言ったんだ。沈痛な面持ちで、こう言った。

「全国一律、東京発の時代はおしまいだ」

ぼくはガンッと大きな金槌で殴られたような気分になり、ぼーっとしていた目が覚めた。この国で、東京中心の時代が終わった、とはっきり言った人は初めてなんじゃないだろうか。

つまり、イオンのような流通事業者からすると、この一か月で首都圏と西日本の消費動向の差が歴然として見えたんだろう。何でもかんでも、まず東京で、それから全国(しかも一律)だったのが、そういう国だったのが、たった一か月で大きく変わったんだろう。今後イオンは、被災地と首都圏、そして西日本、という3つのエリアに分けて商売を考えていくそうだ。社長直轄のマーケティングチームができているらしい。

日本最大の小売業であるイオンが「東京発は終わり」と断言したことは、とてつもなく大きなことだと思う。この国は江戸時代の地方分権的連邦制度から明治維新で中央集権になって、それはずっと変わらなかった。何でも東京が中心はどうなの?と何度も言われてきたし、道州制をはじめ地方分権論は数十年前から何度も言われてきた。でも、議論にすぎなかった。

東京中心はひっくり返しようがないと思われてきた。いや実際無理だった。経済の停滞はそれを強化した。関西経済危うしということで、本社機能を東京に移す関西企業も出てきた。

知ってる?クリエイティブビジネスが、どうして東京に集中してきたか。日本のコンテンツ産業はほとんど広告収入がお金の源になっていて、広告収入の源泉たる企業のマーケティング部門がほとんど東京にあったからなんだ。

でもイオンの戦略によれば、この国のマーケティングは分散して考えることになるし、関西圏がかなりのパワーを持つことになりそうだ。ぼくたちは必ずしも東京にいればいい、ってもんでもなくなってくるかもしれない。

何でも東京発じゃない方がいい、とぼくもずっと思っていた。だから、いいことかもしれない。今回の震災がもたらした数少ないプラスなことなのかもしれない。・・・そうだね、それでもちっともうれしくはないね・・・

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