【メディアコンテンツ業界への警鐘】パラダイムシフトは周縁から

時代の変革期、”真ん中”からはほんとうの次世代に向かって行く矢印は生まれない。

パラダイムシフトは常に、周縁から起こるからだ。

パラダイムシフトについて考える時、産業の世界で見ると、”イノベーション”と置き換えることができる。そして、イノベーションは周縁から起こることになっている。

IBMがわかりやすい例としてよく語られる。

IBMはコンピュータ業界の王様で、真ん中だった。コンピュータを産業にしてきたのはIBMだった。ただしそれは、メインフレーム全盛時代のこと。ようするにコンピュータが巨大だった頃の話だ。

70年代から80年代にかけて、パーソナルコンピュータが登場した。数十万円で個人がコンピュータを持てる。でも、巨大なコンピュータを中心として栄えてきた業界にとって、それは鼻くそみたいなものだった。

それはそうだ。一台数千万円のマシンを企業相手にドカンドカンと売ってきた。大砲で戦争していたら、これからは自動小銃の時代だよと言われても、あ、そう、それが何か?てなもんだろう。

ところが、高を括っているうちに、パーソナルコンピュータはどんどん進化して、大砲に優るとも劣らない性能に気がつくとたどりつく。

それがわかったとしても、大砲で勝ってきたIBMにはどうしようもないのだ。事業の構造として、大砲を造るためにすべてを整えてきたので、自動小銃を生産する会社に生まれ変わるにはすべてを一度捨てねばならない。そんなこと、できない。

結局IBMは、行き詰まるところまで行き詰まったところで、大リストラをして、メインフレームもへったくれもなく、システムソリューション企業として生まれ変わった。

IBMは別の会社になったんだ。

別の会社になる決断をできた分、IBMはえらいのかもしれない。

普通はできない。そして、存在価値を失う。

その代わりに巨大な存在になったのがマイクロソフトだ。メインフレームだパーソナルだ、ではなく、アプリケーションを売る会社として驚くような成長を遂げた。

そして次にはYahoo!が登場し、さらにGoogleが生まれた。

それぞれが、その前の世代の企業の”周縁”を本業とし成長した。

パーソナルコンピュータ界のパイオニアだったAppleに新たな成長をもたらしたのは、コンピュータそのものではなく、音楽を聴くためのシステムとハードウェア、iTunesとiPodだった。これも周縁。

周縁、がキーワードだ。メディアコンテンツ業界で言えば、これまでの”真ん中”がマスメディアで、”周縁”だったネットがいま、真ん中になろうとしている。

さて問題です。だとすれば、コンテンツの作り手たるクリエイターにとって、何が真ん中で、どこが周縁なのでしょう?

・・・えっと・・・あれ?ぼくにもわからないや・・・

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