クリエイターのみなさんは、当然”広告はモノを売るための仕組み”だってことは百も承知だったでしょう。
でも、ほんとにほんとに、そう思ってた?”モノを売る”ことを大事にしてたって言いきれる?
広告クリエイターはモノを売ることに本気になってなんかなかったんだよ。例えば、ある商品のキャンペーンを企画したとしよう。その作業に関わったクリエイターは、結局その商品の売上目標がいくらで、キャンペーンによってそれが達成できたか、なんて知ろうとしてこなかったでしょ。
いや、そもそも、クリエイターにそんな情報はつぶさに伝わらなかった。ぱぱーっと作業して、終わったら、また今度は次の仕事にとりかかってた。業界がそれを許していた。いいよ、クリエイターのみなさんは、そんな七面倒に関わらなくても。そんな空気が業界には漂っていた。
クリエイターも、商品が売れたかどうかより、いいCMができたかどうか、それが世間で話題になったかとか、賞をとれそうかなとか、仕事が終わるとそんなことばかり気にしていた。
そんな姿勢では、クライアント企業にクリエイターの価値を認めてもらえないのも仕方ないよね。だってクリエイターのセンセイは、常人には考えも及ばない”アイデア”を出してくださる御方で、よくわからないけどギャランティは広告代理店さんの方でなんとかしてくれる。そんな存在だもん。
”アイデア”ではなく”ソリューション”というコトバに変えると、クリエイターの姿勢も変わってくる。
クライアント企業が困っていることに対して、解決策を提示するわけ。売上を上げる、とか、認知度を上げる、とか、イメージを高める、とか。いや、もっと泥臭く、販売店に客を呼ぶ、とか、成約率を高める、とか、ユーザーデータを何十万件獲得する、とかさ。そういうクライアントのオーダーにコミュニケーションの仕組みを駆使してお応えできる。それが、”ソリューション”を出せるクリエイターなんだ。
なんでそんなことが求められたり、可能になったりしてきたのかは、もちろん、ネットがこうなったからだよね。
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