まだまだあるなあ、企業改革の手法。
ロードマップを持たずに業務を遂行してしまう人が多い。これは、かなりまずい。
企業改革には二年とか三年とか平気でかかる。しかも、あっという間に時が過ぎる。その際に、いくつかのロードマップを頭の中に持っておくことは必須だ。
”いくつか”と書いたのは、企業改革においては複数の改変を並行して進めざるをえないからだ。しかもそれぞれの改変は相互に絡み合って機能する。だから、こっちで進めていることと、あっちで進めていることを同時にコントロールしていかねばならないのだ。
さらに、最初に描いたロードマップ通りになんて美しくは進まない。こっちは途中でこんな困難が浮上し、あっちではあんな厄介が巻き起こったりする。その度に、ロードマップを書き換えていかないといけないのだ。そこはもう、臨機応変に更新していかないと、うまくいかなくなる。
もちろんロードマップは時折書面化して行った方がいい。無難なのは、四半期ごとなどにタームを分けてきちんと整理しておけばいいだろう。視覚化すればいろいろはっきりする。
ただ、”頭の中で描いて持っておく”感覚が大事だ。頭の中で描いておいて、それを時々紙にする。紙の上だけだと臨機応変にできないのだ。あっちをこう進めて、そっちはこう、あれ、でもこっちがこうなっちゃってるから、あっちはこう早めなきゃ。そんな感じで考えられるようにしておかないと、パッと対処できないのだ。
生の組織では教科書通りになんてまず進まない。機転を次々に利かせるためには、頭の中にもっておいてどんどん更新していく必要がある、ということだ。
企業改革は落ち着いて考えながら進めるシミュレーションゲームなどではなく、次々に進む画面に合わせてやっつけていくシューティングゲームなのだ。だから、毎日ドキドキするんだぜ。
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