ぼくの初著作であり、このブログ「クリエイティブビジネス論」をもとに書いた本が、いよいよこの土曜日には書店に並ぶ。
アマゾンにももう出ている。このブログの読者のあなたなら、ここで迷わずオーダーするしかなかろう、ふっふっふ。
さて一方で、第三回リアル境塾も迫ってきたね。アナログ停波と同じ7月24日だよ。何度も書いているように、『スマートテレビで何が変わるか』の山崎秀夫さんと『ネットテレビの衝撃』の志村一隆さんをゲストにお招きし、「アナログ停波まつり」と題した催し。できるだけみんなにも「参加」してもらえるようにするし、今回もデジタルハリウッド大学院の荻野教授のご協力でUstream配信もあるから、会場に来れなくても見ることができる。
次の連休までは申し込み可能なので、このページの案内を読んで、下の方から申し込みフォームをクリックしてください。
さてその催しの準備運動として、テレビは誰のものかについて前回語った。アメリカでは70年にできたフィンシンルールで、テレビ局ではなく番組制作者のものになったと書いた。
これは一見すると、誰でも番組を作れる自由の国アメリカらしい施策に思える。でも実際にはハリウッドのスタジオが、番組の権利を自分たちのものにするために強引に作った法律だということらしい。実際、『ツインピークス』『ER緊急救命室』の時代から、『24』『LOST』の最近まで、ドラマ製作者と映画製作者は重複している。
テレビ放送と、番組制作はよーく考えると分割可能なものだった。
テレビ放送は、番組を調達し、その番組の視聴者数や番組の内容に添った企業からCM放送を請け負えばいい。ものすごく大ざっぱに言えば、30分の番組の放送権を1000万円払って獲得し、それを放送する際にCM枠を企業に1500万円で売れば500万円儲かる。
一方番組制作者は、2000万円かけて制作した30分番組を、最初の放送権料を1000万円で売り、次の放送権料を500万円で売り、DVDになったら1000万円が手に入るようになればいい。そうすれば500万円儲かる。
アメリカでは、フィンシン法で放送と制作を分けた。日本でも事業として分けるかはわからないけど、同じような考え方にシフトしていくだろう。制作と放送を分けないと、最初の放送で入るお金で制作費を賄おうとしてしまう。すると、制作費に限界が出てくる。そこへ来て広告費の縮小でどんどん厳しくなり、番組制作ができなくなりかねないのだ。
そういう大きな変化が起こるだろうね。このことと地デジ化は実は直接関係ないけど、大きなきっかけになりそうだ。デジタル化完成したし、いままでと考え方変えるべき?そんな空気になっていく。
意外に加速しちゃうんじゃないかなあ・・・
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