スマートテレビで何が変わるか | |
山崎 秀夫 | |
翔泳社 |
今日は書籍の紹介だよ。野村総研の山崎秀夫さんの著書、『スマートテレビで何が変わるか』。
山崎さんは“SocialNetworking.jp”というURLでブログを書いておられる。考えたら”おいしい”ドメイン名を確保したものだ。
SNSがタイトルのようで、内容はほとんどテレビの話題。とくにアメリカの最新テレビ事情について、詳細に情報収集して発信している。すごく参考にしてるんだ、ぼくは。
テレビの最新事情といえば、去年の11月の「AppleTVはこれから起こることのひとつに過ぎない」という記事で紹介した志村一隆さんも頑張っておられる。この時も紹介したけど、志村さんの著書ももう一度ここで紹介するよ。
ネットテレビの衝撃 —20XX年のコンテンツビジネス | |
クリエーター情報なし | |
東洋経済新報社 |
メディアの今後に興味がある人なら、このお二方はテレビ研究の双璧なのでチェックしておこう。
『スマートテレビで何が変わるか』はよくできていて、アメリカの事例をうまく整理して教えてくれる。いやほんとうに、アメリカはテレビが進化している。いろんな楽しみ方があってうらやましいほどだ。
この本についてはまた少しずつ書いていこうと思う。
その前に今日言いたいのは、ぼくたちはほんとうにこういうスマートテレビのようなことを真剣に考えないとまずいよ、ということ。この大震災でいよいよ考えないわけにはいかなくなった。
今年、テレビは大ピンチだと思う。すでにここまでで、CMがACになって、打撃を受けているのだけど、それだけで終わりそうにない。今後も、CMは存分に制作し存分に放送し、というわけにはいかなさそうだ。
そこに7月24日もやって来てしまう。アナログ停波が来てしまう。何度も書いてきたことだけど、アナログ停波はテレビ放送にマイナスに働いてしまう。ということはメディアコンテンツ業界全体に大きな影響が出てくるだろう。
すでに震災のあった3県での地デジ化延期の要望が出ているという。全国一斉が条件だったはずだけど、これは仕方ないだろう。
被災地の地デジ化延期のニュースで知ったのだけど、この地域は震災前の地デジ普及率が90〜93%だったそうだ。昨年末で94.5%になっていたと聞いていたけど、考えてみたら当然ながら地域差があったのだ。ということは、別の県でも90%代前半というところは他にもありそうだ。
とにかく、震災によって地デジ化はさらにややこしいことになった。でも、7月24日にアナログ波を止めないわけにはいかない。あいた電波の次の使い道が決まっているからだ。それにアナログ波を止めないと、デジタルとアナログ両方の電波を発信し続けることになり、放送局にとっては負担なのだ。本音としては、早いところアナログ波を止めさせてくれ〜、と言いたいところだろう。
ようするに、震災×アナログ停波でかなりキビシイことになるということ。
だからスマートテレビ方向への転換を加速しないといけないんだ。もう待ったなしだ。大急ぎで、新しいビジネスモデルを模索、というより具現化しないといけない。トライ&エラー&トライ&エラー・・・って感じでどんどん試していかないと。明日がどうなるかさっぱりわかんないけど、とにかくぼくたちは、明日に向かって走らないといけない。
『スマートテレビで何が変わるか』にはそのヒントが満載。ということで、次回からその内容を取り上げてみたいと思う。
・・・それにしても、余震は止まないし、原発もよくわかんないし・・・どうなっちゃうんだろね?・・・
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