<Video Moves>iTVはVODをイキイキさせるか?

今日から夏休みなのだけど、ちょっと見逃せないニュースが飛び込んできたので、ここは頑張って更新しちゃう。

きっともうみんな知ってるだろうけど、iTV発売がにわかにリアルになってきた。

Tech Waveで湯川さんが書いた「Apple次の目玉はiTV=ただし解像度は720p」という記事がそれ。

ほぼ同じ内容のギズモードの記事「アップル、まもなくiOSを搭載する「iTV」を発売へ! 1万円を切る低価格だよ〜」ってのもあった。

ITmediaでは「プロセッサ強化の新型iPad、2011年第1四半期に登場か」という記事の中で”2011年1月には新たにApple TV発売の見通し”と触れられている。

Apple TVはiTVという名前に変わるらしい。発売時期は結局、秋なのか1月なのかははっきりしないけど、いずれにしろ”もうすぐ”なのはまちがいなさそうだ。

iTVという名前に変わるのは、どう見てもiPhone→iPadと同じ開発思想なのだということだろう。つまり、アプリを動かすためのテレビ用機器だということにちがいない。HDMIケーブルでテレビとつなぐのだと思うけど、720pじゃない、つまりフルHDじゃないということだね。ネット接続は、WiFiなんじゃないかな。

これは主に何をさせたい機械なのだろう。さっきのギズモードの記事にはヒチコックの映画『北北西に進路をとれ』の1シーンがテレビ画面に収まっているイメージ画像が使われている。ようするに、VODサービスをイメージしているわけだね。

アプリが動くのであれば、何もVODだけと決まっているわけでもないだろう。アイコンひとつで天気予報や株価が見れたり、写真が見れたり、旅行ガイドが見れたりとか、いろいろ考えられる。でもさすがにTwitterを大きな画面で読むのは逆に不便だし、電子書籍を読むのも無理がある。

テレビで何を楽しむかといえば、やっぱりメインは映画やドラマ、つまりVODサービスになってくるだろうね。

そうすると、少し前の記事「コンテンツはアプリになっていく」でも書いたように、アプリとしてのVODサービスを提供できることになる。その時も書いたけど、名もない映像作家のドラマが世界で大ヒット、なんてことが可能性としてあり、ってことになってくる。

ただし、これはiPadでの電子書籍にも言えることなのだけど、そうやってあらゆる映像作品をカンタンに視聴できるようになると、”おれが見たいビデオを教えてくれ”問題が浮上する。何千何万という映像が視聴できる状態では、名もない映像作家の作品にどうやってたどりつけばいいのか、ってことになってしまうわけだ。そうすると、名のある映像作家や、名のある出演者が関係してないと注目してもらえない、存在すら知らしめることができないことになる。

前回の記事でもぼくは、iPadコンテンツは自分たちでプロモーションするしかないのだと書いた。同じようにiTV上でも、なんとかプロモーションを考えないといけないのだろう。あるいは、うまく作品を提示する手法も含めてVODアプリを開発する必要があるのだろう。

ひとつのポイントは、佐々木俊尚さんがよく言う”キュレーション”なのだと思う。誰かふさわしい人がキュレーションしてくれることとセットで映像を視聴させる仕組みをアプリ化できたらいいんじゃないか。

そう言えばね、十数年前まで、テレビの洋画番組には解説者がいたよね。淀川長治さんとか、水野晴郎さんとか。映画がはじまる前、終わったあとに見どころを語ってくれたり、監督や俳優を紹介してくれたりした。あれも一種のキュレーションだったんじゃないかな。テレビ局が、ではなく、淀川さんが、水野さんが、選んだ映画だから見たくなっていたのかもしれない。

実際にぼくは子供の頃、ヒチコックとかジョン・フォードといった名匠たちを、彼らを通して教わったのだ。思い返せば、ぼくにとっての映画知識の基礎は彼らからもらったと言える。

これをもっと突っ込んで考えていくと、iTVで大量の作品がVOD視聴できるようになったら、キュレーションアプリ、なんてのもできるのかもしれない。映画をお勧めし、見どころを教えてくれて見たい気持ちになるアプリ。どうやってマネタイズするのかわかんないけど。アフィリエイトみたいなことかな?そんなことアプリにできるのか知らないけど。

とにかく、iTVの登場は楽しみだ。iPadが出版業界を大騒ぎにさせてるように、iTVは映像業界をてんやわんやな状態にしてしまうのかも。面白そうじゃない?面白そうなことが次々に起こる。2010年はすごい年なのかもね!

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