少し前に「テレビはもう一度おっぱいを映しだせるか?」のタイトルで記事を書いたらけっこう読まれた。もちろんタイトルがずるいからだが、それなりにマジメな気持ちを込めて書いたものだ。
→テレビはもう一度おっぱいを映しだせるか?〜エンタメはテレビとネットで交錯する〜
動画配信システムの会社、ブライトコーブ社のカンファレンスイベントで、”電波少年のT部長”こと日テレ土屋敏男氏が、テレ東「モヤさま」伊藤P、フジテレビ+「世界一即戦力な男」の狩野氏とともに登壇した際、「テレビはいつからおっぱいを映さなくなったのか」と問いかけた。それはおっぱいが見たい!ということではなく、テレビが自らコードを課してしまったことへの問題提議だった。際どいところに切り込んでいたはずのテレビが、それをやめてしまっていいのかという訴えを、まさに切り込んできた土屋さんが言うので力強い主張となった。
しかしやはり、地上波テレビではおっぱいは映しだせないだろう。もう後戻りはできないのだ。
切り込んでいく場はやっぱりネットかもしれない。そう思っていたら、見つけた。おっぱいに切り込む映像を。いや、”そのもの”を映し出しているわけではないのだけど、明らかに公然と、”おっぱい”に切り込んでいるのだ。
少し前にバズっていたのを見たかもしれない。ユニクロのCMをあからさまにパロディにしている。ただし吹石一恵の立派なプロモーションとは打って変わって、という映像だ。
打って変わっているのはもちろん、吹石一恵とはその、プロモーションがつまり割合が、かなり、いやまったく違う。しかも臆面もテレもなく堂々と演じている。自信さえみなぎっている。すごいと思った。切り込んでいる・・・
調べてみると、東京倉庫という会社だった。ネット用の映像制作を請け負う、新進プロダクションだ。彼らは自分たちの存在を示すため、自主制作の映像を定期的にアップしている。その中には「涼子の育乳」というシリーズがあり、またユニクロパロディCMの女性が出演している。そのひとつが、この「おっぱいのキュウリ割り」だ。注意事項として会社の女性の同僚や家族とくに奥さんや娘さんがそばにいる場合は再生を控えた方がいいだろう。
切り込んでいるのがわかっただろうか。もうギリギリだ。これ以上進むと、崖からまっさかさまに落ちてはい上がれなくなりそうだ。そんなエッジに挑んでいる。エッジでふんばっていられるのは、涼子さんがほどよく美人だからだろう。それも計算した上での挑み方をしている。
いてもたってもいられず、会いに行ってみた。東京倉庫は瀧祐夏さんが率いる会社で、去年できたてなのだそうだ。お話を聞くと、前は某テレビ局系列の制作会社でテレビ番組を作っていたのだそうだ。なるほど、と納得した。ネットで視聴される映像だが、どこかテレビの延長線上のものを感じたのだ。実際、テレビではできないことがネットならできるのではと東京倉庫を立ち上げたのだという。
”育乳”の涼子さんにもお会いできた。実際にお会いするとなぜだかテレてしまった。映像で見るよりさらに美人でうれしかった。
切り込んでいるのは彼らだけではない。きっとあなたも「雪道コワイ」は見たことあるだろう。九州のタイヤ通販会社のプロモーションのために制作された映像だ。世界中で900万回再生されたという。
「いきなりBAN」も同じタイヤ通販会社のWEB CMだ。これがまた驚きなので、じっくり見て欲しい。途中まで、見ていていいのだろうかという気持ちになるが、とにかくそのまま最後まで見てください。
この映像はホントは、このサイト上で見た方が意図が理解できる。
http://www.autoway.jp/cp/ban/
さてこのオートウェイの映像を企画制作したのは、眞鍋海里さん。BBDO J WESTという福岡にある広告会社のクリエイターだ。彼については最近も、いくつかのサイトで記事になっている。ハフィントンポストにもこんなインタビューがあった。
「広告やめませんか?」-800万再生の動画を生んだ企画書とは/眞鍋海里氏インタビュー
福岡にいる広告制作者が全国的に話題になるのもめずらしい。やったことがネットで体感できるのも大きいだろう。
さて眞鍋氏の最近の作品がこちら。西日本新聞のプロモーション映像だ。
馬鹿なことやるなー、と見ていると最後に、全部ひっくり返してしまう。
さてこの眞鍋氏にもお会いしてみたくなった。ちょうどセミナーイベントを企画していたので、そこに来てもらえないかと連絡をとってみたら、快諾してくれた。
というわけで、ぼくが運営する勉強会、ソーシャルテレビ推進会議が主催で8月28日に開催するSocialTV Conference2014に、東京倉庫の滝氏と、BBDO J WESTの眞鍋氏が登壇してくれます。眞鍋氏はもちろん、福岡からはるばるイベントのために来てくれる。なかなかない機会だと思うので、参加しませんか?
興味ある方は、下のバナーをクリックして、申し込んでください。お二人が出るセッションだけでなく、テレビとネットの融合を考える、豪華な企画です。
コピーライター/メディアコンサルタント
境 治
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